首相の賃上げ要求
2007年01月06日
・・今朝の新聞で安倍首相が経済団体に異例の賃上げを要求した、との記事が出ていました。グッドタイミングの発言と思います。豊かさの実感がない好景気、と言われて久しくなります。企業は業績が上がっているけれど、それは賃金を抑え、また正社員から派遣労働者に切り換え労働力というのを、商品と見立てて経営するから数字的には業績が向上している訳で、好景気の感覚を働く人たちが持っていない、というのが実情です。
・・この構図はこれからの社会の大きなテーマです。「物言う株主」という言葉が一昨年当たりから使われ始めました。アメリカと違い日本の株主は余りにも冷遇されている、株主あっての株式会社ではないか、という主張。一方で企業で働く人があっての会社、社員をもっと大切にしなくては、という見方。あの「ほりえもん」のニッポン放送の株買収の時それが論じられました。
・・労働者・プロレタリアート、社会主義国家、という言葉が死語に近い今日、自由主義経済の中での企業と社員と株主のバランスは日本という国柄であるからこそ日本型のものを作り上げる必要があります。
・・個人消費をもう少し引き上げ、好景気の実感を味わうためにも報酬のアップは必要。安倍首相も選挙を控えているとはいえ、やりますねー。