続選挙の問題

2006年12月07日

・・各県知事の不祥事のほとんどが金のかかる選挙に原因がある、ということは先に書きました。もう十数年前ですが、アメリカと日本の青年政治家が交流する外務省の外郭団体主催の「日米青年政治家交流会」に運良く選ばれ2週間、当時行われていたアメリカ大統領選挙を視察させてもらいました。民主党のクリントン対共和党のボブ・ドールの戦いでした。民主党の選対本部、共和党の作戦本部などに行き選挙戦術などの話を聞きました。
・・そのなかで両陣営とも最も大きな問題はやはり資金でした。アメリカ大統領選挙は国の補助を受けようとすると50億円出るそうです。そのかわりそれだけしか使えない、ということでした。一般的に150億円ほど必要なので、50億円の公的助成を断り自分達で集めるそうです。「一気に集めて、ゆっくりゆっくり使う」と両陣営の会計担当者は言っていました。
・・お金はほとんどがテレビコマーシャルをはじめとする広報に使うそうです。また各陣営の大会も大変なスケールで実施されます。特に最終の民主、共和党の大会は2ヶ月前から準備が行われていました。
・・大統領選挙にこれだけのお金がかかることにビックリしましたが、上院、下院の議員選挙はその十分の一つまり15億円、さらに州議会議員選挙はそのまた十分の一つまり1億5千万円ということでした。通訳のミスか私の聞き間違いでなければ、そうなります。
・・何もかも桁外れです。もちろん州知事選挙も国会議員選挙以上にかかるのでしょう。しかし考えてみると、日本と同じ広さやそれ以上の州が50州あるんです。そのくらいかかるのかもしれません。
・・日本と違うのはその集金が個人献金中心と言うことです。それだけアメリカでは民主主義の基本が選挙で、その選挙は国民一人一人が自ら行うものという意識が強いのだと思いました。
・・日本の民主主義はまだ「お上頼り」のところがあります。官僚主義の打破のためにも、選挙の意識改革を更に進めて行く必要がありそうです。
・・急遽早朝の行事が入った為、明日の辻立ちは中止します。