地方の疲弊問題
2006年11月05日
・・地方に対する三位一体の改革が中途半端に終わったために、地方へのしわ寄せがボディーブローのように効いています。地方交付税は減らされる、補助金は減らされる、公共事業はなくなる。まさに地方にとって踏んだり蹴ったりです。この現実にさすがの国会議員たちも地方対策のための議員連盟を立ち上げました。野田毅代議士や園田博之代議士が中心になって結成された「真の地方財政の確立と地方活性化をはかる会」です。国と地方の税財源の見直しや交付税など財政調整機能のあり方を見直していこうというものです。賛成です。地方は厳しい。是非頑張ってもらいたいと思います。
・・しかし注意しなくてはいけないことは、以前のように補助金行政に戻ったり、公共事業優先になってはいけないということです。配分機能だけを強化すれば結局、中央官僚や国会議員の族議員を復活させることになります。それでは地方の本当の強さを作ることにはつながりません。いかに自治を大切にして、地方も努力すれば財政もある程度良くなる、と思わせる仕組みをつくっていかなくてはなりません。
・・私の考えはこうです。地方の実態も様々です。私の住んでいる大津町のように、企業が立地して不交付団体のところもあります。一方で阿蘇や天草など独自の力で生きていくことはなかなか難しいところもあります。そこで、現在実施されている「地方特区」の変形のようなものをつくる必要があります。「一国多制度」にしていく以外にないんではないでしょうか。
・・国の関与の強度を示すパターンをA、B、C、Dの四パターン程に分けます。制緩和の地域とある程度の規制地域、一方で規制やコントロールが強いところ。このようなわけ方にして、各自治体にどのパターンを選択するか、応募してもらいます。それにしたがって、交付税、助成金、国の関与、自治の自由度を決めていきます。東京などは最も規制がないまさに独立自治体がやりやすいでしょう。島や山間部の村は国が関与する自治機能制限地域。その良し悪しは一長一短にしておかなくてはいけません。選択は地方の首長、議会、住民に任されます。当然自由度と支援の強弱は反比例することになります。
・・そのような制度を取り入れることで財政再建も、地方の個性化も出てくると思います。まだまだ煮詰めていく細かい部分がありますが、基本的にはそれぞれの自治体に一番適合した制度を当てはめていくこと、が大切と考えます。
・・明朝の辻立ち7時30分植木町。