道州制の実現へ

2006年10月13日

 昨日九州市長会が、10年以内の道州制と「九州府」の実現を決議しました。私が最初に国政に出るときに訴えた「道州制の導入」のために書いた著書「九州政府出現」が現実のものとなりつつあります。市町村合併が進み、各自治体に新たな格差を生み出さないためには国の一元管理でなく、道州制にして地域の実情を最もよく知る地方政府をつくり、きめ細かに自治体へ対応をしなくてはいけない、というのが私の以前からの意見ですが、制度設計や法律制定の準備段階に入ってきたと思います。
 その折、札幌に拠点を移した「北海道日本ハムファイターズ」がパリーグの優勝を飾りました。しかも九州の「ソフトバンクホークス」と争っての優勝です。私はホークスに勝ってもらいたかったんですが、これでよかったのかもしれません。
 九州と北海道が争う、そのことが道州制の機運を盛り上げることにもつながります。九州も北海道もブロック意識がこれまで以上に高まればと思います。出来れば広島カープも中国地方を強調して、ドラゴンズも中部、東海地方を強調してくれれば更に機運は盛り上がります。東京ジャイアンツ全盛時代と比べると、野球は地方球団が頑張っている。
 アメリカに行ったとき、都市のステータスはプロのスポーツで、野球かバスケットか、アメリカンフットボールか、アイスホッケーのフランチャイズ(本拠地)になっていること。また州もどれだけのフランチャイズを抱えているかが、地域意識の強さと自立性を測るバロメーターになっている、と教えられたことがあります。その中でそのどのスポーツの本拠地も持たない州が一つある。それはハワイ州だ。だからハワイは合衆国の中でも独立性を持った政府というより、アメリカと日本のリゾート地という感覚が強い。パールハーバーのときはアメリカがアメリカ領土への日本の不法な攻撃として、国民の復讐意識を高めることに利用したが、普段はハワイに行くというと、外国に行く感覚です、ともアメリカの方がおっしゃいました。
 道州制の導入で、もっと地域意識と自治意識の確立を目指したいと改めて思います。もちろん当初は国の官僚が日本を統治しやすいような道州制にするでしょう。しかし、地方の力で徐々に権限を移譲させていけば、日本型連邦制の道州制が確立するはずです。