自民党総裁候補の三人

2006年09月12日

 昨日は日本記者クラブ主催による自民党総裁候補の討論会をじっくり聞きました。三者三様なかなかのものでした。「三角大福中」時代の金権と派閥の力による当時の総裁選挙から比べると、かなり変わったなあ、と思います。
 各新聞も書いていたように政策のトーンとしては安倍・麻生対谷垣の感じがしました。各候補者の感想から行くと、安倍さんは何度聞いてももう一つあいまい。憲法改正や教育基本法改正など先の大きな国家的な問題を真正面から取り上げることは大切なことですが、社会保障の年金問題などを含め政策の優先順位や改革の段取りになると「しっかり議論していきたい」ということでもう一つ具体性に欠ける気がしました。実行力とスピード性はあると感じました。あとは周辺スタッフがいかにまとまれるか、の様です。
 谷垣さんはしっかりした論調だけれど、官僚くさい。しかも財務大臣とあって、どうしても旧大蔵官僚の作文のにおいがします。確実ではあるけれど、どうも人気は出ないだろうし、改革の振り子が戻るような印象を与えます。人柄としては抜群だし、山崎拓先生や園田博之先生が支援されているから、国会議員だったら多分、谷垣さんを応援していたと思いますが。
 麻生さんは面白い発想、分かり易い説明や例えで、私の印象としては一番良かったと思います。総理としての重さとか、国民の生活実感をどれだけ理解されているか、言ったときにどうかとも思いますが、そのキャラクターはなかなか面白いものもあります。
 しかし三人の話を聞きながら、最後は本人がいかに自らの身を捨て、国家国民の皆さんのために、また将来に向かって、働いて行かれる覚悟があるか、だと思いました。その点さすがに総裁候補だけに、その人格や品格は三人の皆さんに感じました。しかし、応援隊に大臣や側近になりたいだけの、品格無き政治家がままおられる。これらの方々が足を引っ張らないように願いたいと思いました。
 明朝の辻立ち7時20分山鹿、8時鹿本。