本当に痛ましい若者の死

2006年08月31日

 山口周南市の国立徳山工業高等専門学校で土木建築科5年生の中谷歩(あゆみ)さん、二十歳、が殺害された事件は本当に痛ましい事件です。身近に感じる部分がいくつかあります。
 歩さんは熊本大学の建築学科に3年次編入が決まっていたそうです。私の27歳になる長男がある工業大学の建築学科出身で、4年生のときに言っていたのを思い出しました。「高専から編入してきた学生は大体トップクラス。5年間目的意識を持って勉強してきているし、基礎がしっかりしている。そして真面目に勉強する」と驚いていました。長男みたいに大学に入ったら、安心してパチンコばかりしている学生と一味もふた味も違ったんでしょう。歩さんもきっと使命感を持って、熊大で勉強していただろう、と思うと残念ですし、何よりご両親がどれだけ楽しみにしておられたか、と思うと本当にいたたまれません。
 そして今自動車免許を取得するために帰省している次女が同じ二十歳。こちらは二浪して希望の大学に行けず、東京の私立に行っていますが面白くないらしく「やめようか、そして留学しようかな」などと言っているノー天気な娘。しかし親にとっては三人姉兄の末っ子で一番かわいい。このような娘の命が、と思うと、もう気が狂いそうです。
 昨夜はそんなことも手伝って娘に「晩飯をおごるからどこかに行こうか」と言うと、相変わらず元気に「よっしゃー」。久々に女房と三人で外食でした。
 帰りは取ったばかりの仮免許で運転手は娘。仮免のステッカーをちゃっかり持ってきていて、運転開始。助手席には私。女房は怖いからと、後部座席。運転にハラハラしながら、後続車に気を遣いながら自宅へ「もっとスピードを出して」「ほらほら、カーブは気をつけて」と文句の言い通し。着いたときにはこっちがくたびれていて、せっかくの外食もどこの胃袋に入ったか分からないほど、でした。しかし、これが家庭の温かさ、家族の良さかなと思いました。本当にご冥福をお祈りします。
 明朝の辻立ち7時20分菊池市、8時大津。