面白くない第二部

2006年07月20日

・・日本沈没第二部を300ページほど読みました。いつかは面白くなるだろうと思っていましたが、ぜんぜん面白くならない。途中で止めました。日本沈没後、日本人が世界各地で生活する様子、東南アジアで開拓者となり、中央アジアで反政府組織となり、アメリカで国連職員となったりして、苦労しながらも日本人としての意識を持ち、それぞれの国で現地人の指導をしたりして、日本人としての能力を発揮していく、というストーリーのようでした。そのなかで、人工の陸地、メガフロートを建設し、日本の領土を造ろうとするけれど、人工的に地球を変えることで、地球の異常気象を心配せざるを得なくなる、と言うところまで読みました。
・・ なぜ面白くないか。社会的な思考とストーリーがない。わくわくさせる新たな発想がない。この小説は第一部を書いた小松左京さんが、病気で小説を書けないので、谷甲州というSF作家が、プロジェクトチーム、を作って構成を考えたそうです。それぞれの国で日本人が生き延びる為の模様や開発研究の様子は克明に描かれていますがストーリーがない。飽きてきました。
・・やはり小説は一人の作家が自らの思いと哲学を込めて書くものだと、つくずく思いました。小松左京さんには申し訳ないけれど、第二部はないほうが良かった。第一部を呼んだ読者に、思い思いの「その後の日本人」を考えさせていたほうが良かったと思いました。
・・明朝の辻立ち7時20分植木町。