安全保障
2005年05月11日
私が所属している安全保障委員会が開かれました。
議題は「ミサイル防衛システム」です。
国は北朝鮮や中国から飛んでくるかもしれないミサイルに対して、これを迎撃するためのシステムを今年度から本格的に導入することにしました。
まず、マッハ10という大変なスピードで飛んでくるミサイルをどうやって打ち落とすか。その技術開発は必要です。
これはアメリカの軍事技術を導入して日本も一緒に開発していきます。
ミサイルの打ち上げが確実と判断された場合の「初期段階」での攻撃、打ちあげられ大気圏外に出た時の「中期段階」での迎撃、そして地上に落ちてくる「最終段階」での打ち落とし、と三段階に分けてどの時点かで打ち落とす様にする仕組みです。
「初期段階」は他国に攻撃することになりますので、日本国の憲法上、日本はこれを行うことは出来ません。アメリカが行うことになります。
「中期段階」は海上に配備されたイージス艦という、高性能戦艦からミサイルを打ち上げ敵のミサイルを大気圏外で打ち落とします。
確立、可能性としてはこの「中期段階」が最も現実的、有効的です。
そのため今後現在4隻のイージス艦を6隻に増やします。
「最終段階」は初期、中期を見逃すか、失敗した場合地上に配備されたペトリオットpac3という装置で打ち落とします。
しかしこのpac3は全国いたるところに配備できるというものではありません。大都市など限られた地域ということになります。
こういった装置や兵器を揃えればいいというものではありません。いつ、誰が、どういう判断で迎撃を命令するかという仕組みも整えなくてはいけません。
そのためには法律の改正と組織の改変が必要になってきます。またアメリカ軍とどう連携をとって運用していくかということも大事な課題です。
特に敵国がミサイルは発射の準備をしているかどうかというのは、今の段階ではアメリカの静止衛星でしか察知できません。
情報のほとんどをアメリカに頼るということになります。
またお金の問題もあります。イージス艦一隻約1300億円します。ミサイル防衛システム全体で8000億円から1兆円かかります。
国を守るという意味では高いとはいえないでしょうが、年金や医療、教育などにもお金がいる時、財源をどうするかというのも課題です。
このように、大きな問題を含んでいますので自民党の質問者は前防衛庁長官の石破茂代議士でした。
前の防衛庁長官が今の防衛庁長官に質問するというもので大変聞き応えのある質疑でした。熱心な傍聴者の方もみえられていました。
今後まだまだ論議は続きます。今国会で法律は成立する見通しですが大切な問題ですので逐次報告していきます。
昨日トレーニングセンターに行けませんでした。夜行きます。
今日で69キログラム台になっていなくてはなりません。後数時間です。努力します。