水がたまらないダム

2008年07月10日

 8日はダムは出来たけれど、漏水が激しく水がたまらないとして問題になっている熊本県阿蘇郡産山村の「大蘇ダム」を視察しました。ダムの場所は熊本の阿蘇ですが、受益地は大分県の竹田市です。このため、竹田市を選挙地盤としておられる衛藤征士郎代議士が呼びかけられて私も含め6人の国会議員が参集しました。
 ちょうど梅雨が終わったばかりでしたのでダムは満水状態でしたが、これから自然に減少していくそうです。一帯は阿蘇の火山灰が積もって出来た土質ですので水漏れがすることは最初から分かっていたはずですが、やはり綿密な調査が不足していたと言わざるを得ません。農林水産省の説明を聞くと万全の調査が実施されたように思われますが、それは後から言えることで専門家の集団だったら結果的に漏水が激しく水が農業用水として使えない、と言うのであればやはり責任を誰かが取るべきです。工事費用も当初の120億円から600億円に跳ね上がりました。物価上昇の分を差し引いてもこれだけの損害を国家に与えた訳ですので、弁解の余地はありません。
 しかし誰も責任を取らず、国の工事が正しかったようにもって行くのが日本官僚の名人芸です。しかしこのような体質が今国民から批判を浴びています。居酒屋タクシー、マッサージチェアー、何回かの天下りなど、根本はみんな一緒です。今ちょうど読みかえしている「マックスウェーバー」もドイツ、当時のプロシアの官僚制を取り上げておなじことを言っています。官僚制の悪い点の改善、これが今後の政治及び政治家に課せられた課題です。