政治家と官僚と地方

2008年06月18日

 延長国会になりましたが永田町は静かです。条約の自然承認を待つだけですから。しかも岩手・宮城地震対策や来年度予算に向けた委員会等には民主党が出席しませんのでなおさらです。
 そんな中で自民党の部会だけは活発に行われています。皆朝8時から出席して積極的です。昨日は「地方活性化のための部会」に出席しました。これからの地方の財政強化、地域づくり、農商工の連携などのプランが出されましたが、霞ヶ関官僚に地方のプランを作らせても無理です。出てきたプランは私から見ると、きれいなつじつまが合うような文章で書かれていることばかり。
 今の時期地方の財政強化を霞ヶ関が訴えても地方に対して説得力はありません。地域づくりも、いかにも活性化しそうな地方の連携強化を訴えていましたが、その通りにやっていけば、末端の集落がなくなってしまうようなことばかりです。農商工連携は成功事例が挙げられていましたが、これは企業が成功した例。本当なら商工業のノウハウを知らない生産者団体にどう商品化を手助けするかですが、そこには触れられていません。実態を知らない、また眼を背ける、机の上のプラン作成がそうさせています。
 一斉に「こんなものはつまらん」と言う声が上がりましたが、声を出したのは地方の首長経験者や議会経験者でした。
 その後は「北朝鮮問題の超党派グループ」の会合。これは北朝鮮と国交正常化を図ろうといういうグループです。これと真っ向から対立する「経済制裁の解除は慎重に」と言うグループも出来ています。私はどちらかと言うと後者。「金正日があの国に君臨する限りは何をしてもだめだ」と思っているんですが、「国交正常派」の会長が山崎拓先生、事務局長が民主党ですがかつて一緒のグループにいた、今回の参議院選挙で民主党から出て当選した川上義博氏ですので、両氏から「入ってくれ」と言われれば入らざるを得ません。
 昨日は核・拉致・ミサイルを解決すると言う条件で制裁解除と国交正常化を求める声明文を作成しました。解決とは程遠い状態ですが、何もしないと何も進まない、ということで厄介な問題だし、厄介な国です。
 厄介な問題は台湾の遊漁船が尖閣諸島内に入り、それに近づいた日本の巡視船と接触して、漁船が沈んだ事もそうです。それによって台湾が硬化し、連日尖閣諸島に漁船や台湾の巡視船が入りデモンストレーションをする、という事態が起きています。また日本におられる大使とでも言うべき許世楷氏が日本寄りだとして台湾政府から批判され、辞表を出しました。日本と台湾は、許世楷がおられてうまくいっていた点も多い。今後の日台関係、少し心配です。