集落の危機

2007年02月26日

 地方の集落がこの10年間で大幅に消える、という予測の記事が出ていました。私は予測以上に消える、と思います。地方の危機を象徴してます。
 政治活動で地域を回っていると集落によっては本当に空き家が多い。やはり農業で食っていけないから。生活が出来ないから空き家がでる。さらに高齢者が大半です。これをどうするか、大きな課題ですが流れに沿わざるを得ない部分もあります。
 かつて天草にいた頃、ある島の住人が少なくなりました。島ですので病人が出たとき、火災のとき、台風のときなど救済がなかなか出来ません。生活物資も毎日船で送らなくてはなりませんでした。市はついに集団移転を決意しました。島を捨てて、天草という本島に集落ごと移転させました。反対もありました。しかし、生活が優先しました。
 年月が経ち、移転先に行ってみると「移転していて良かった」という方がほとんどでした。特に子供、孫の世代になるともう島に年一回ほど墓参りに行くだけ。島への未練は余りないようでした。
 消える集落も同じようなものです。もし住民の方の反対がないなら、ごく少数になった所は中心に近い所に移転してもらい、生活をするほうが生活面や災害面を考えると、いいように思います。もちろんふるさとへの思いがあり、反対されるなら住民の意向に沿わなくてはなりません。消える集落を残す努力も大切ですが、生活と命を最優先に考えて政策をつくっていく必要があります。寂しい話ですが・・・。
 明朝の辻立ちは7時20分西合志のみです。