日本の外交

2007年02月14日

 北京で行われていた北朝鮮の核開発を巡る六カ国協議が合意を見ました。核の停止とともに5万トンの燃料支援。その後の核の放棄を見極めながら95万トンの追加支援ということで合意したようです。
 日本にとっては悔しさが残る合意です。本来なら各国がもっと経済制裁を続け、北朝鮮が完全に破綻して、ばんざいすること、そして金正日体制が崩壊して新しい民主国家が出来て、拉致問題が前政権の犯罪行為であったと認め、解決することが理想ですが、なかなかそうはいきません。
 やはり交渉は武器を持ったほうが強いのでしょうか。核という武器、拉致という武器を前に結局相手の要求を呑まなくてはいけませんでした。拉致などは誘拐して身代金を要求するのとまったく同じ。理不尽な話です。
 しかし拉致問題もこのまま強硬姿勢をとっていていいのか、とも思います。いたずらに時間が過ぎていくだけ、拉致され北朝鮮に残されている人から「早く何とかしてくれ」という声が聞こえてきそうです。
 アメリカはすでに、自国の利益のために走り出しました。イラク政策が国民に不評を買ったことで、拉致より核を停止させ、北朝鮮問題を解決させまず身軽になること、と考えたようです。悪の枢軸という言い方もやめました。今後米朝関係の改善に向かうでしょう。日本は取り残されです。だからアメリカは山崎拓先生に「日本も独自でルートをつくって動け」と言ったのです。
 拉致を早く解決しようとするなら悔しいけど、話し合いを始めることも考えておかなくてはいけません。多分外務省はもう考えていると思います。安倍総理の強硬姿勢だけで国際交渉が成立するほど外交は単純ではないようです。先の戦争もそうですが、孤立化というのが国家にとっては最も危険なこと。それとアメリカ頼みばかりでは足元を見られるという事です。今後の外交が心配です。
 明朝の辻立ち7時20分武蔵丘北、7時50分菊陽石坂交差点、8時15分菊陽役場北。