カタカナが多い

2006年11月10日

 安倍政権の補佐官制度について官僚組織とどう整合性をとっていくかまだ答えは出ていません。また先日の新聞に、政策のタイトルにカタカナが多い、と書かれていました。「アジアゲートウェイ」「バウチャー制度」などこれまで聞かなかった言葉が出てきます。それがわかりにくい、という内容の記事でした。
 全く同じようなことを、細川さんが熊本県知事になられたときに、新聞や議会で問題になったことがあります。「テクノリサーチパーク」「インキュベーションセンター」「アートポリス」に「テレトピア」などそれこそ熊本県が作った造語もあるし、各省庁が予算獲得のために作ったカタカナもありました。議会では「これはどんな意味だ。訳がわからん」「日本語で正確な意味を言え」という声が多く出ました。
 その時は熊本という地方と県議会という地方議会だからこそ、そんなカタカナの問題などが出てくると思っていましたが、あれから15年以上、今、国の場でこのカタカナが話題になるとは思いもよりませんでした。
 それにしても安倍政権は細川知事の手法とよく似ています。細川さんは自分の知恵袋として、知事直属の機関や私的諮問機関を周りにいっぱい設置されました。そして斬新な用語も多用されました。本当に今の安倍さんの手法と同じです。最終的にそれがどういう方向に行くのか分かりませんが、細川さんの場合は、二期8年で知事を退任されましたので結末と言うところまでは行きませんでした。
 政策のデザインを書くこと、それにより今後の方向性を示すことは大切ですが、実態としてどう動かしていくのか、が重要なところです。特に教育問題、バウチャー制度もいいけれど要はどんな人材を育てようとしているのか、もっと泥臭い地道な努力も必要です。