若者の政治感覚
2006年10月11日
初めて専門学校の講義をしました。これまで出身高校の生徒に自分の人生経験を語ったことはありますが、正規の講義で専門学校の生徒に授業という形でするのは初めてです。90分という長い授業です。時間が持つかどうか心配でした。
一年生125人です。最初の45分はみんなの今の考え、悩みを聞いて自分の人生経験と照らし合わせて、様々な意見を述べました。新聞記者の時の話、県議会議員の時の体験、そして国会というところ。ステージをいろいろと変えて来ましたのでその辺の話す材料には事欠きません。
後半は政治を一緒に考えることにしました。生徒たちに今の政治に何を思っているのか、一番関心があることを聞いてみました。最初はみんなモジモジしていたのですが、無理に指名して発言させると、たどたどしい言葉ですけれどしゃべってくれました。
小さい声で自信なさそうですけれど、話を聞いて、押さえているところはちゃんと押さえているなあ、と感心しました。
「北朝鮮が核実験をしたけれど放射能の影響など日本にはないんだろうか。今後どうなっていくのだろうと思います。どうですか」
「教育改革といって、道徳をしっかりしなくてはいけない、と言われているようだけど、若い者の実態を知らない言葉だと思います。若者は道徳に関してはもっと考えている」
「医療や福祉などいろいろな問題が言われており、お金が足りないと報道されているけれど、最終的には消費税が上がるんですか」
「小泉さんの政治は分かり易かったけれど、安倍さんになって分かりづらい」
また「坂本先生は今どんな活動をしておられるんですか。浪人と言われているけれど、何でご飯を食べられているんですか」と言うようなドキッとする質問もありました。
しかし、5人に聞いてこの質問です。ポイントを押さえていると思いませんか。
「北朝鮮問題」「教育改革」「消費税」「安倍政治の目指すもの」そして「私への謎」。
先ず私への疑問についてはきちんと答えました。ある法人の一人として生活費をいただいていること。事務所の運営は年一回のパーティー収入と、年間三千円の坂本てつしを支える会と有志の方の個人献金を全部合わせて、苦しく貧しいけれどみんな一生懸命にがんばってもらっていること、それが政治の本来のあり方であること、を説明しました。
あと4つの政治課題については、それぞれに説明をしていきました。これまで眠っていた生徒も起きあがって、熱心に聞いていました。政治にはみんな関心があり、本当にこの若者たちと向き合っていくことが大切なんだなあ、と思いました。
4つの質問事項に答えたあと、みんなまだ何か質問したそうで教室は盛り上がってきましたが、ちょうど授業終了のチャイムが鳴りました。もっと政治の問題を早く出しておけば良かったと思いました。来週は二年生、その次は三年生の授業があります。自分の経験の披瀝はそこそこにしてみんなと、真剣に政治論議をしてみたいと思います。
明朝の辻立ち7時30分植木町