国道57号

2006年10月09日

昨日は秋の祭りに運動会、また私が会長を務める日本拳法の熊本大会、夜は健太郎君の地元での二回目の披露宴と続きました。熊本市、合志市、阿蘇と車を走らせました。しかしいずれも大幅遅れで到着。スケジュール通りに行きませんでした。それも国道57号の渋滞が尋常ではない、ということが最大の原因でした。
・・国道57号は長崎・雲仙、有明海海路、熊本、阿蘇、大分・別府と九州の観光地を貫き九州を横断する観光・産業道路です。昨日は3日連休の中日。早朝から大変な込みよう。特に大津から阿蘇まではのろのろ運転もいいところです。
・・道路建設には余り積極的ではありません。特に高速道路や無駄な道路建設が多すぎたこともあり、道路族といわれる国会議員とは一線を画していました。しかし、この国道57号だけは別です。これだけの重要ルートでありながら片側一車線。しかも箱根のように地形上拡幅できないのなら別ですが、拡幅できる余地は多い。にもかかわらずこれまで道路改良は進まずここまで来てしまいました。県議会議員の時から何回となく当時の建設省、九州建設局に阿蘇の先輩議員故山本靖議員と陳情を重ねましたが、一向に進みませんでした。地域高規格道路を並行して建設する、などの政策に埋もれて本来の「一級国道」は置き去りにされた格好になりました。それも国会議員挙げての運動がなかったからだと思います。
・・そのうち財源不足の予算となり、今後は少しずつ改良していく以外にありません。予算が豊富な時は目新しい事業に眼が行く、しかし大動脈の大切さは皆が知っていて、やらなくてはいけない本来の改良促進を改めて、声高に叫ぶ頃にはもう予算縮小の時代になっていました。あちこちと目新しさを追い求め、本来やるべき事を怠って来た「あぶはちとらず」の典型が国道57号に思えて仕方ありません。もし57号の4車線かが進んでいたなら、阿蘇の観光客はもっと増え、長崎雲仙・天草・熊本・阿蘇・別府の黄金ルートはドル箱になっていたと思います。有権者を喜ばす目先のことにとらわれ、何が一番大切かという将来を見る眼をなくし、それを成し遂げるタイミングを失った良い例です。
・・熊本はこんな例が多い。新幹線九州ルートもその一つ。「もう新幹線時代ではない。リニアーモーターの時代。将来リニア鉄道を鹿児島まで誘致しよう」と呼びかけた知事がおられました。しかし、現実や自分達の悲願を重視する鹿児島県は必死に新幹線誘致を続行し、結局新幹線は鹿児島から着工、となりました。熊本にとってマイナスだけでなく、国家財政と新幹線の利益追求という点からも大きな損失です。
・・私達が求めるものは何なのか。一番大切なことは。それを誤らないようにして事業を進め地域の振興や生活の向上を実現していくのが政治の役割、と渋滞でイライラしながら車中で考えた次第です。
・・明朝の辻立ち7時20分西合志、8時合志交差点。