今日から通常勤務、初物づくし
2024年01月09日
今日9日(火)から霞が関は通常の勤務体制です。9時15分大臣室に入り、いつものように、能登半島地震の被害状況、食料支援状況を聞きました。昨日までは、その後官邸で対策本部会議でしたが、この日からは通常スケジュールですのでまずは初閣議、そのあと対策本部会議でした。そして省内の対策本部会議、記者会見、職員への年頭に当たっての訓示と続きました。
【二次避難が今回は重要】
官邸の対策本部会議では、特に「二次避難」が強調されました。各避難所では断水のところも多く、体育館などでは寒さも厳しいようです。ホテルや旅館など衛生面や居住環境が整った宿泊施設への移動を積極的に行う方針が共有されました。また二次避難所への移動に当たっては、高齢者の方々への配慮も総理から指示がありました。いかに高齢化社会が今回の地震に大きな影響を与えているかを物語る一面でもあります。
省内での会議では被害状況はまだ交通が途絶していることもあり断片的にしか入って来ません。農業被害と同時に漁港の被害、そしてまだ全貌がつかめませんが林地の土砂崩れなどもかなりひどい状況の様です。
【災害の爪痕、農山漁村の高齢化、過疎化を象徴】
その後は今年初めての記者会見でした。「念頭に当たっての農林漁業に対する大臣としての所感」「能登半島地震に対してそれぞれの被害に対してどのように対応していくか」などの質問が出ました。年頭の所感では「食料・農業・農村基本法の改正に臨む年であり、世界や日本の食を巡る情勢が大きく変化する中で農業政策の大きな転換点に立っている。本年を食料安全保障元年としなくてはならない」と述べました。
被害への対策は「まだ正確に入っていないが、早期に被害状況を把握して的確に対応して行く」と応え、今回の地震に対しての私の感想として「中山間地を中心とする人口減少や高齢化が今回の震災による災害で表面化し直撃を受けている、というのが第一印象である。それだけに農山漁村社会の活力を今後考えていかなくてはならない」と述べました。
【ここ2-3年が勝負の年】
最後は農林水産省職員2万人に対しての年頭訓示です。職員の皆が震災対応で忙しいため、オンラインとビデオで皆さんに呼びかける、という手法を取りました。「日本らしい農林漁業政策を展開しなければならない。特に食料安全保障を考えた時、ここ2-3年が勝負の年になる」と強調しました。
いよいよ本格業務の開始です。能登地震の対応をしながら、今月末に開会予定されている通常国会への備えもしていかなくてはなりません。
「勝負の年」という言葉をかみしめて日本の農林水産業のあるべき姿をしっかりと実現させるために先頭に立ちます。
【写真は農林水産省職員に対する年頭訓示の撮影風景】