国会閉会、そして農林水産大臣就任
2023年12月15日
13日(水)、臨時国会が閉会しました。10月20日に始まって55日間。総合経済対策の補正予算案を中心に論戦が展開されました。総合経済対策は国民の皆様に対して、非課税世帯の方々に一律7万円の給付と一定の納税者に一人4万円の一律減税などの対策です。ロシアのウクライナ侵略による戦争の長期化、加えてイスラエルとパレスチナの戦争などによる世界経済の混乱、円安による第1次産業などのコストアップによる赤字経営、コロナからまだ十分に回復しない各産業分野へのテコ入れなど、まさに日本の経済と国民の生活をどう維持していくかを論議した「経済国会」でした。
国民の皆様の受け取り方は様々ですが、いずれは喜んでもらえ、日常生活に役に立つ政策であると考えます。
【派閥のパーティー券問題】
一方で自民党派閥のパーティー開催による資金集めた際の「政治とカネ」の問題が発生しました。とりわけ「清和政治研究会」いわゆる安倍派で恒常的に行われていた、という事で検察庁東京地検特捜部が捜査に乗り出し、安倍派の閣僚や自民党幹部が辞任するという事態になり、政界の一大事件となりました。この後どのような展開になるか予測がつきません。
【農林水産大臣就任の電話】
その影響を受け、辞任した閣僚の補充人事が行われ、私が農林水産大臣に就任することになりました。岸田総理からの連絡は国会が閉会した13日の夜に「農林水産大臣を引き受けて欲しい」という電話がありました。まさに「青天の霹靂(へきれき)」です。謹んでお受けする旨を告げた後、暫くしてテレビやネットで就任の報道が流れました。
その後、お祝いの電話やメール、翌日の日程の調整など夜遅くまで嵐のような時間が始まりました。
【正式連絡、宮中参内、記者会見】
翌14日は総理からの正式な連絡です。午前中は自民党の総務会などに出席し、午後1時頃に官邸からの呼び出しを受け、10分後に総理官邸に到着しました。総理から正式に農林水産大臣の指名を頂き、議員会館に戻り、朝持ってきたモーニングに着替えて宮中に参内しました。天皇陛下から国務大臣の認証状を恭しくいただきました。
農林水産省に戻ると幹部の方々が待っておられ、まずは副大臣、大臣政務官との挨拶、続いて幹部の紹介を頂きました。
その後は来年度の予算のレクチャー、15日の自民党農林・食料戦略調査会出席に当たっての注意点、更に令和6年度当初予算の大臣折衝に当たってのポイントなどを役所から説明され、夜の記者会見についての想定問答などもありました。午後8時過ぎからの初記者会見は約50人の記者さんたちが参加されていました。
【新たな世界の始まり】
一日でこうも世界が変わるものか、と実感しました。加えて慎重に、という事を身をもって知らされました。
【食料安全保障元年に向けて】
来年度は「食料安保が元年です」。食料・農業・農村基本法改正案をはじめ、重要関連法案が目白押しです。気が休まる暇はありません。宿舎に帰り風呂に入ろうとスイッチを入れましたが、いつの間にかソファーで眠り込みました。
一日一日が勝負です。
【写真は夜8時過ぎの記者会見会場】