地方工場のハンデ

2006年09月13日

 昨日は朝、地元の鋳物工場の会長さんに会いに行きました。いつも就職などでお世話になっていますので、お礼と雑談を兼ねて。ひとしきり話した後、「ちょっと工場内を見ていただけますか」と言われヘルメットをかぶって工場見学をしました。
 わが町は半導体メーカー関連の企業が多く、音も臭いもなく、殺菌状態の工場内で静かに生産ラインが動く、という所が大半なんですが、鋳物工場はこれとはまた違った活気があります。
 鉄くずを九州各地から持ってきて、それを溶かして、鋳型にはめる。そして出来上がった製品を磨いて、検査し、品質管理をする、という作業です。このため工場内は活力を感じます。高度成長期の名古屋や東京下町の工場を思わせます。
 鋳物の大半は愛知県に本社を持つ超大手の自動車メーカー「豊田自動織機」に送られていきます。この工場がわが町大津に来て30年以上たちます。
 「よくこの大津町に来ていただきましたね」と聞くと、「そうです。輸送費などを考えるとハンデが大きい。しかし、当時の県、町の熱意とサービスが大きかったですね。ですから今も本社の注文に即座に応じられなければならない体制をとっています。」と言われました。
 愛知県で組み立てる自動車製品を熊本でつくる事は大変なハンデ。それだけに、町も県も本社近くの工場の二倍も三倍も間接的な支援体制を組まなくてはいけないことを改めて感じました。
 社員数70人とちょっと。ほとんどは地元採用。地元への経済効果は大きい。最近は自動車の売れ行きが良く増産する必要があります。生産工場が足りなく本社の要望に合わせるため、工場の拡張が急務、ということでした。これらに県も応えていかなくてはなりません。
 やはり大企業を中心にして、その波及効果で地方経済は潤いをもらうと言うのが現実のようです。ならば地方工場のハンデを官民一体でカバーしていかなくていけません。ハンデ克服のための知恵が求められるようです。
 明朝の辻立ち7時20分植木町。