地方政府への流れ

2006年09月04日

 自民党の総裁選挙で各候補者が地方対策を主張しています。現在各地方ブロックで大会が行われているからかもしれませんが、これが単なるリップサービスに終わらないようにして欲しいと思います。
 麻生外務大臣は現在5パーセントの消費税のうち、1パーセントが地方に配分されているがこれを2パーセントにしたい、と言われておりました。また、国と地方の仕事の割合は4対6だけれど、税の配分は6対4になっている、これを是正したいとも言っておられました。いずれも、これまで地方が訴えてきたことばかりです。今回は、口だけでなく実行に移してもらいたい。
 しかし、実際に中央に行くと中央官僚の力が強い。各省庁とも自分の持っている権限を地方に移すことは、その省庁の弱体化につながるとほとんどの官僚が考えている。また地方に権限を移せばレベルが下がる、と思っている。特に教育などは高い教育水準を保つためには、文部科学省で一流の学者、官僚が考えてそれを地方に実行させないと、地方に任せてしまったんでは、日本の教育レベルはむちゃくちゃになる、と考えている人が大半です。自分たちが一番優秀と思っているので、地方、民間をまったく信頼していない、と言うのが現実です。これを政治の力でひっくり返していくのは、至難の業です。国会議員そのものが中央官僚と同じ考えを持っているんですから。官僚とのタッグマッチで自らの権限、権益を握ろうとしているんですから、難しいはずです。
 私はいつも言っているように、これを是正するためには道州制の導入しかない、と思っています。道州制によって、地方政府の能力を上げる。さらに中央官僚の役人を道州に引っ張ってきて、地方に人材移転させる。そうすれば中央との対決姿勢が出てくると思います。ただ腰掛けで来てもらってはこまるので、その地域を思う立場で仕事をやってもらうようなシステムをつくらなくてはいけません。鳥取の片山知事が中央官庁出身であるにもかかわらず、中央官僚と闘っておられるように、中央と闘う官僚を地方につくることが大切です。
 中央政治は今後大きく変わっていくでしょう。しかし、官僚機構が変わらなくては政治は変われません。安倍さんにその力を期待したいんですけれども。是非大鉈(おおなた)を振るっていただきたい、と思います。
 明朝の辻立ち7時20分西合志、8時合志交差点。