自民党・多様な人材の育成と登用PT

2023年07月04日


 自民党の党改革実行本部の中に「多様な人材の育成と登用PT」(上川陽子座長)という組織があり、私が座長代理を務めています。多様な人材とは女性議員を増やすという事などです。国会議員の女性比率を10年後に30%(現在は10.3%)にするといった目標を決め、そのための対策を今年1月から半年かけて話し合ってきました。そのとりまとめと今後の実行計画を、本日4日(月)党本部で開かれた実行本部会議(本部長茂木敏充幹事長)で報告しました。

なぜ女性議員が必要か
女性議員の必要性については「多様な社会になる中で政策の立案や決定過程にできる限り国民の意見が的確に反映されるために必要」などとしています。特に日本のジェンダーギャップ指数(男女格差の指数)は146か国中116位で韓国や中国、ASEAN諸国より低い結果です。取り分け政治分野は低く国会議員や首長の女性比率は低くなっています。
体具的行動計画
このため具体的にいくつかの計画を立てました。➊衆議院比例代表・選挙区での女性候補の擁立➋選挙区における原則公募による候補者決定➌参議院の比例代表組織内候補についても積極的に女性を登用する➍女性候補に対して奨励金やベビーシッターなどの利用料への費用負担➎ハラスメント、ストーカー対策の強化などです。
単に実行計画を示すだけでなく改革がどこまで進んだかの進捗状況を示していくことも必要であると茂木本部長が述べられました。
この後の実行計画での検証などで新たな段階に入りますが、そこでも私は座長代理として携わることになります。
責任重大です
国連事務次長の訴え
国連の事務次長として日本人女性の中満泉さんという方が活躍しておられます。その方が最近新聞に投稿されて、内容が素晴らしい主張で感服しましたので紹介します。
「同質性の高い組織より多様な構成員を持つ組織の方がパフォーマンスが良いことは各種の研究から明らかである」
「『女性に下駄をはかせるのか』という反論があるが逆である。日本で生まれ育ち、教育を受けた私は目に見えないジェンダーや偏見、役割にについての《刷り込み》が張り巡らされていることに海外に出て初めて気付いた。男性が意識せずに履いている《高げた》を脱いでもらうための措置が必要なのだ」
という厳しい言葉でした。しかし、なるほど、とうならせるものがありました。
改革は緒に就いたばかりです。
写真は4日に開かれた「党改革実行本部・女性議員の育成・登用に関する基本計画実行PT」の会合