国会開会中は政治の基本でありドラマ
2023年06月21日
1月23日から始まりました第211回通常国会は、150日間の日程を終え本日6月21日閉会しました。令和5年の3月31日までに令和5年度の予算を決め関連する法律を成立させました。4月以降は、これから必要となる法律の制定をめぐっての与野党の攻防が最後まで続きました。
【コロナに苦しんだ3年間】
この3年間、最重要政策はコロナ感染拡大による、感染防止対策や経済対策、教育政策などでした。これらの対策だけで多額の予算が使われました。私が大臣として担当した「地方創生臨時交付金」だけでも18兆円地方に交付しました。ワクチン接種は全ての国民が無料ですが、ワクチンは全て外国製のものを購入しました。その額は数兆円に達すると思われます。加えて接種をする医師、また看護師の皆さんへの人件費等の費用を考えると莫大な額になります。
経済的に国民1億2000万人に一律10万円のを配布した特別定額給付金は単純計算だけで12兆円になります。その他にも雇用調整助成金や低所得者向けの給付金など数え上げたら枚挙にいとまがありません。
【コロナからの解放の兆し】
新型コロナ感染症が5月8日から、感染症法上2類から、季節性インフルエンザと同じ5類に引き下げられました。マスクも個人の自由となり、やっとコロナからの解放感を味わうことが出来ています。夜の街も賑わい、スポーツ観戦や音楽鑑賞も通常と同じように開催されるようになりました。外国人観光客も増えました。国会もA班とB班に分け、密集を避けるために交互に半数ずつ出席していましたが、その規制も解かれ全員が本会議出席となりました。4年ぶりに通常の生活が戻って来た国会でした。
【新たな課題の発生】
コロナ禍を通して我が国に様々な課題が浮上してきました。➊コロナ禍にもかかわらずロシアがウクライナを侵略して1年半が経ちます。今のところ戦争が終わる気配は見えません。同じように中国が台湾統一にいつ乗り出すかわからないという我が国のリスクが急浮上しています➋穀倉地帯ウクライナからの穀類の輸入がストップしました。肥料や飼料の輸入価格も高騰しています。改めて食料や経済の安全保障が叫ばれています➌コロナ禍の影響で結婚数も減り、わが国の1年間の出生者数はついに80万人を切り約77万になりました。かつては200万人台、まさに国家存亡の危機的状態です➍コロナに関しての様々な助成金なされましたが、その支給方法が旧態依然の手渡し方式で我が国のデジタル化の遅れが鮮明になりました。
これらの課題が急浮上し、今後は「同志国と一体になった防衛体制」「経済と食料の安全保障」「少子化対策」「デジタル化の促進」が重要政策として叫ばれた国会でした。
【国会はドラマ】
国会は、ほとんど毎日何かの委員会が開かれます。そこでの与野党の攻防があり議員の発言が話題を呼びます。不適切発言などで辞任に追い込まれるケースもあります。閣僚も同様です。今国会もいくつかその例がありました。
国会は与野党の駆け引きの場です。答弁を困らせたり、少しでも相手の印象を悪くしたりといったこともあります。あらゆる知恵を使い相手を攻撃することをそれぞれの政党が考え実践します。まさに戦場そのものです。
しかし、この攻防が報道され国民の考えがそれに反発したり、賛同したりしなければ民主主義は成り立ちません。それがクローズにされている国家は独裁でしかありません。
【国会が民主主義の舞台】
国会は民主主義の舞台です。今国会も様々な舞台上での攻防がありました。国会が終了しても、私たちは常に政治を考えていかなくてはなりません。国会が閉じた、これからの動きもまた重要です。
私の場合、終盤にきて自ら招いた事故で1か月くらいは活動が少し滞りますが、今後の国や地方の事を、これまで以上に考え、働き、行動していきます。国会終了後もご指導よろしくお願いします。
【写真は国会最終日前日の代議士会。茂木幹事長が皆さんの150日間の労をねぎらった】