今朝はパラオ大統領一行と朝食会

2023年06月14日


 昨日はチェコの大臣ご一行と意見交換しましたが、本日14日(水)は午前8時から日本・パラオ友好議員連盟(下村博文会長)主催による「ウィップス・パラオ大統領ご一行」との歓迎朝食会が開催されました。私は会長代理を仰せつかっていますので出席しました。

 ご一行は大統領のほか国務大臣や上院議員、下院議員、駐日大使ら政治家・政府要人8人です。日本側からは議員連盟の下村会長以下13人が出席しました。そして食事をとりながら和やかな会談になりました。

 パラオは南太平洋の島しょ国の1つで、正式国名は「パラオ共和国」です。人口約18,000人、面積459㎢の小さな島国です。大変な親日国で太平洋島しょ国の中で台湾と国交を結んでいる4か国のうちの一つで、中国には警戒心を持っている国です。以前は中国からの観光客が7割を占めていましたが、大統領は「日本、台湾、韓国からもっと観光客が来て欲しい。そのためには日本とパラオの直行便を就航させていただきたい。観光はコロナで大打撃を受けた」と述べられました。以前は直行便があったのですが、今は途絶えています。前にパラオの方々とお会いした時も同じようなことを言っておられましたので、日本との直行便はパラオにとって悲願です。

同じ海洋国家として
 大統領のスピーチから何度も何度も「サステナビリティ」という言葉が語られました。以前は日本のマグロ漁船団がパラオ近海で操業をしていましたが、2015年からは排他的経済水域(EEZ)内は外国船の操業を禁止して海を守っています。それだけに海を大切にし自然とともに国家が永続的に生きる、という考え方を鮮明にしています。

 今回の訪問も昨日は福島に訪問され、アルプス処理水の実情を視察されています。太平洋を大切にしていきたい、という気持ちが分かります。

 来年からは「マリン計画」を実施し、漁業資源を守りながら、水産加工場も海岸に建設し輸出も行いたいという事でした。そのためにも日本への経済や技術協力の期待は大きいものがありました。

国を存続させるための努力】
 大統領も上院議員の方も経済と国防を強調されました。そのためのアメリカへの依存も語られました。太平洋の小国にとって自らの海を守り、海とともに生きていくために国をいかにして守るかといった苦労は大変なものであると痛感しました。特に現在、中国が太平洋の島しょ国を次々と傘下に収め、台湾との国交を断絶させている現実を目の当たりにすると、我々日本の数十倍もの危機感を常に持っている国であるという事を教えられます。

 日本とパラオの繋がりを今後も強め、経済的支援、技術支援、国防的アドバイスを行い、今後も太平洋という共通の財産をお互いに守るためにも連携していかなくてはなりません。

写真はパラオ大統領ご一行とパラオ議員連盟(大統領は前列中央)