高専の創立60周年イベント、自民党本部で開催
2023年03月28日
私が委員長を務める「文部科学部会・高等専門学校小委員会」が主催して、高専60周年のイベント「高専(KOSEN)未来チャレンジ」を28日(火)午前11時から自民党本部の101号室で行いました。
会場には国会議員40人程が出席し、高専に対する関心の高さを示しました。全国の8高専から学生の皆さんが参加され、これまで取り組んできた研究などを発表していただきました。会場に30席の椅子を用意しましたが、それでは足りずに増設し会場には多くの関係者が立って開会式を見守られました。
【開会式とエキシビジョンとプレゼン】
開会式の司会は私が行い、簗文部科学副大臣、二階俊博高専小委員会最高顧問、茂木幹事長、萩生田政調会長、松川女性局長が来賓として出席され、それぞれに挨拶を頂き、国立高専機構の谷口理事長(元熊本大学長)が現状の報告をされました。
メインの出し物は昨年11月に行われたNHK主催のロボットコンテスト、いわゆる「ロボコン」で、ロボットにより紙飛行機を飛ばし、指定された場所にどれだけ紙飛行機を着陸させる事が出来るかを競うものでロボコン大賞を受賞した山口・徳山高専による実演でした。
自前のロボットから次々に飛ばされる紙飛行機が丸い指定の場所に着陸、その正確さに大きな拍手が沸いていました。
その次は今年1月の高専ガールズコンテストで優勝した沖縄高専の皆さんでした。ガールズコンテストはSDGsの達成や社会課題の解決に貢献するアイデアを競うもので、沖縄高専のプレゼンはパイナップルの育成から収穫まで一連の作業の省力化や、人の目では見えにくい果実の付き具合を発見するものでした。すぐにでも社会実装化されそうです。
さらに昨年4月に行われたディープラーニングコンテストで最優秀賞を受賞した岩手・一関高専の皆さんにご説明いただきました。既にスタートアップ企業として起業されておりプレゼンもなかなかのものでした。認知症を早期発見するためにスマホのセンサーにより歩行の形態でそれが発見できるというものでした。
東京八王子市にある東京高専は既にベンチャー企業「TAKAO AI」を立ち上げており、視覚障がい者が一人で印刷物を点字文書に変換できるという驚くべきシステムでした。
その他、大島商船高専(山口県)の船舶「大島丸」の船舶が紹介されていました。和歌山高専は「防災減災コンテスト」大阪公立高専と私立サレジオ高専(東京都町田市)はそれぞれに公立高専、私立高専の学校の取り組みのポスターを展示、説明を受けました。
自由観覧では国会議員から数多くの質問も出て大盛況でした。
【高専生との座談会】
その間、私と二階俊博最高顧問、そして高専卒で昨年参議院議員に当選された梶原大介小委員会事務局次長は別室で高専生3人と高専の魅力や将来の夢などを語る座談会を開きました。その内容は自民党の女性広報雑誌「りぶる」に掲載されます。
高専は半導体やAI、データサイエンスなどこれから我が国が必要とする分野の人材を育成する重要な教育機関です。海外でも注目され、カリキュラムがそのまま輸出され「KOSEN」は世界で使われる教育用語なっています。中学を卒業する15歳で理系の道を選び、最も頭が柔らかい期間に5年間、理論と実践を繰り返し、更に専攻科に進学したり大学へ3年時の編入など多様なコースが選択できるのも高専です。
国としてさらに充実していくよう予算を付け、高専にしか出来ない人材養成のための政策や仕組みを考え、実践していきます。楽しみな教育機関の高専です。
【写真は紙飛行機を飛ばすロボコン大賞の徳山高専ロボットとそれを見る自民党幹部】