神戸市の団体と孤独・孤立フォーラム

2021年08月19日

19日(木)午後1時半から、神戸市で孤独・孤立などに対して様々な活動をしておられる、NPОや社会福祉協議会、社会福祉法人など5団体の方々と、「第5回孤独・孤立に関するフォーラム」を開きました。4回までは全国的にネットワークを持つNPO団体の方々を中心に意見をお伺いしましたが、今回は初めて地方で活動をしておられる団体とのフォーラムです。
 ただ新型コロナ感染拡大で神戸も東京も緊急事態の実施区域に指定されているため、霞が関にいる私と神戸市会場をオンラインで結んでの意見交換となりました。

 初めに久本喜造神戸市長が神戸市の孤独・孤立に関する取り組みを報告されました。神戸市は孤独・孤立対策の担当局長を設け、つなぐラボも設置して孤独・孤立から発生する様々な問題に先駆的に取り組んでおられるとのことでした。

 今回のフォーラムに参加していただいたの5団体は
 ➀:ゴミ屋敷:と呼ばれる住居などで困難な生活をしておられる方々に生活改善環境事業を実践している「兵庫区社会福祉法人連絡協議会」(ほっとかへんネット兵庫)、➁自治会、民生児童委員協議会、老人クラブ、子供会、青少年育成協議会、PTAなどのボランティアグループにより結成され、地域の実情に応じた福祉、交流活動をしている「月が丘ふれあいまちづくり協議会」、➂子どもから高齢者・障がい者まで「食」を通じたつながり支援をしている「NPOインクルひろば」、➃障がい者、ひきこもりの方々と商店街や企業を結び付て就労の社会参加を実現させている「社会福祉法人すいせい」、➄阪神・淡路大震災を原点に自律的な民間非営利セクターを目指し、団体への支援をしておられる「公益財団法人ひょうごコミュニティー財団」です。

 それぞれが日常の活動を熱く語られました。
 「子どもへのお弁当の配達をしていて、ちょっと家を覗いたらゴミがあるようなので片付けに上がったらゴミの上に布団が敷いてある状態だった」
 「子どもだけでなく大人の居場所もなくなっている中で、居場所は仕事場、家庭、地域である。それぞれの役割をしっかりと生かす努力をすることが大事」
 「ひきこもりの方に店の仕事をしてもらい、お客さんに喜んでもらう事を教えたらマッチングがうまく行った」
 「団体などに寄付をしたい方々はたくさんいらっしゃる。もっと寄付がしやすい環境をつくる事が大事」
 など地方で実践されている団体ならではの具体的な事例がいくつも紹介されました。

 それを聴きながら、まさに地域の団体と地域の結びつきの強さ、一方で地域ならではの困難な事例、などを改めて知りました。

 最後に私から「地域ならではの具体例を紹介していただき大変参考になった。地域で継続する事、無理をしない事、ちょっとしたことを見逃さない事などと大切な点を教えてもらった。改めて地域と人をつなぐことの大事さを痛感した。今後、政策の中に十分に採り入れて、つながりのある社会づくりを目指していきたい」と締めの挨拶をしました。

 今後も地方でのフォーラムは続けて行きます。