木材の危機
2006年06月17日
・・昨日木材関係の方とお会いしましたら、昨年今年と特に、木材の需要が減ったということでした。それまでは人件費くらいはなんとかなていたが、もう完全な赤字。このままなら地域の製材所はバタバタとつぶれざるを得ない、と言っておられました。国産材の危機は山林の危機。それは国土全体の崩壊につながります。洪水が増え、海が荒れ、河川の中流域も下流域も崩壊の一途とをたどることになります。
・・農業はこれまでかなり手厚く保護されてきましたが、林業の方は良い時期もあったので、なかなか政策に反映されませんでした。しかも、樹木が植えられ成長して、製品になるまで時間がかかるのでなかなか、短期の政策と言うのが出来ません。林野庁は国有林の赤字をどうしていくかに追われ、日本に本当の森林林業政策は有ったのだろうかとも思います。
・・外国から多くの木材が輸入されるのはある程度仕方がないとしても、その歯止めが出来ていません。またどのくらいを輸入に頼って、国産の需要を何割にする、という方針も余り聞きません。輸入任せの国産材の需要のような状態です。
・・その林業家が云われるには木材の良さは、かなり宣伝されているがこんなに景気が末端で冷え込むと、出来る限りや安いものに向かう。それが国産材と木材そのものの使用の減少になっているのではないか、と言われていました。
・・私の親戚の製材所が、その営業を止めた時、農業とは比較にならないほどの赤字が残りました。その方も深刻でした。自動車、半導体製造も景気や雇用確保の上からは大事なことですが、国の大幹の山が無くなっては、元も子もありません。「覆水盆に帰らず」の前に大政策が必要です。木材市場の改革、製品の開発、製材所の整理統合、木材のPR、山への助成。これまで云われた来たことではありますが急ごう。