小学校の運動会
2006年06月04日
六月の第一日曜日は山開き、スポーツ大会、そして小学校も運動会もありました。中学、高校は受験や修学旅行などの行事の関係で春の運動会が一般的になりましたが、小学校はやはり秋が中心でした。
この日、小学校の運動会があったのは、私の母校。昨年からこの時期の運動会となっています。純粋な農業地帯ですので、本来なら今の時期、麦刈りと田植えの準備で最も忙しい時期。親が出てくる暇はないはずで、親のことを考えるとこの時期に実施するということは批判を招くのでしょうが、それもなく、親の数も結構多い。それだけ専業農家が減ったということでしょう。
秋の運動会と違い、少し蒸し暑い中の競技進行です。それと、一年生は2ヶ月前に入学したばかり。まだ、就学前の姿が抜け切れません。そして、やはりおじいちゃん、おばあちゃんのの姿が多い。十くらいの集落で成り立つ小学校校区ですが、以前は一集落に20人から30人の子供達がいました。しかし、今はいない。ある集落のテントに行ったら、50戸程のその集落の子供は全部で3人。「あと4年後には小学生がいなくなります」という寂しい答えでした。一方、繁華街に近い集落は新興団地があって、極端に多い。小さな農村部の小学校校区でも、集落ごとの子供たちの数の差が広がっています。
この流れはなかなか止められない。しかし、新興の住宅地もこのまま子供や、人口の増加が続くわけではありません。先日、私が20代後半から、30後半まで居た団地の方とお会いしました。当時一戸建てが65戸。一軒に2人は小学生たちがいて、大変な賑わいでしたが「もう子供達がいません。皆よそに行ってしまって、家を買った老夫婦の団地になっています」ということでした。新興住宅団地は、一挙に子供達が増え、また一挙に減ります。50から70坪の敷地に、安普請の建売が多いので、二世代住宅とも行かず、子供たちは別に家を建てるかマンションを買って、帰ってきません。そのうち、老夫婦も都市中心部のマンションを購入してそこに住むということになります。
そういうことを考えると、何世代でも住める大きい家と広い土地があり、墓もあり、何代も前からその地で生活の営みが行われてきた既存の集落は大切にしなくてはいけないのですが・・。運動会を見物しながら、改めて生まれ育った田舎の大切さを感じましたが、現実は厳しいものがあります。