進路の選択

2006年05月09日

 後40日ほどになった国会は重要な局面を迎えます。教育基本法、米軍再編に伴う日本の対応、格差問題、 地方分権の考え方、など大きな問題が残されました。どれをとっても、個々の政策の問題ではなく「人材の育成とどう向き合うか」「外交防衛に関してどんな機軸で行くのか」「日本という国をどういう形の国家にするか」「国と地方の関係をどうするのか」といった、国家の運営に関わるものばかりです。
 それだけに、国民も巻き込んだ論戦が欲しいところです。この問題の後には憲法改正の問題が控えていますので。
 考え方としては「自由を重んじ、競争を基盤とした攻めの体制」で行くのか「落ち着きと安定」を大切にするのか、の二つに分かれると思います。どちらも一長一短があります。  
「攻めの体制」はフェアーな競争から来る国家の活力を生み出しますが、負け組の出現により貧富の差、精神的混乱、治安の不安定などのリスクを抱えます。「落ち着きと安定」は安心感や平等性は出てきますが、活力はやや低下します。そして、やはり規制が必要ですので、官僚と政治家の支配に傾きます。
 私はどちらかと言えば、前者ですが、最終的には、どちらかを選ぶかでなく、お互いの短所をいかに補うかを考えなくてはいけないところですが、それがなかなか難しい。
 しかし、小泉改革は政・官の癒着を少なくしました。そして、大ざっぱではあるけれど改革の入り口に立ったと思います。その代わり、性急に改革をやってきたので、目こぼしも多い。次の首相は、選択肢としてもっときめ細かな、改革の第二段階が出来る人でなくてはと思います。その選択が、政策の選択を通して、自民党総裁選と首班指名が行われる四ヶ月後に迫っていると思っているのです。
 明朝の辻立ち7時20分阿蘇内牧、8時同一の宮。