対立軸

2006年04月11日

・・小沢民主党党首が自民党との対立軸を出して来ました。靖国神社のA級戦犯の分祀、また中国との外交関係などを先ず手始めに持ち出されました。良いことと思います。野党は与党との対立をはっきりさせてこそ、野党との存在価値があります。当然といえば当然です。前原代表は中国脅威論を言っておられましたが、自分の信念としてはそれでいいでしょうが、野党の党首としては、自民党と同じことを言っては、何のための野党か、ということになります。
・・小沢代表はこれからも、明確にその方針を出していかれるでしょう。非常に合理的な方ですから、はっきりした形のものを出していかれます。それに、若い民主党議員がついて行けるかどうかです。合理的な考えということは、「国家主義」ということです。小沢氏の持論は、市町村は全国300位にして、県はなくす。そして、地方に任せられるものは地方に任せる。国家は防衛、外交、教育、非常時の対応まど限られたものだけをする、というものです。そして、外交的にはアメリカに軸足を置きながらも、アジア外交も進める。日本の在り方としては「自主独立」。再軍備も辞さないが、先ず国連軍を日本としては中心になって充実させる、というものではないでしょうか。その合理性、には賛成します。それは、小泉首相も同じような考えです。
・・違うのは、それを民間主導でやるか、政治・官僚主導でやるかということです。
・・私たちが、さきがけの時、小沢さんの考え方、その合理主義には賛成しました。しかし、小沢手法とはそれを政治、行政の力で一気に断行しようとするものです。それに賛成できませんでした。それは、国家管理主義につながりますし、政治のバックには官僚がいます。それでは民意が封殺される、と感じたからです。自由がない、絶対主義に近いものになります。小沢さんはそれをやる方です。確かに理論的には理解できますが、現実的には非常に窮屈な社会になるのではないでしょうか。
・・それに、市民運動家の菅さんがついて行くとはとうてい思えません。いつかは袂を分つ時が来ると思います。それを承知で小沢さんが断行するとするなら、政権奪取の形は今の民主党ではなくほかの形、枠組みにあるのではないでしょうか。自民党だった亀井静香さんの考えはこれに極めて近いものですし、国民新党も同様です。自民党の中には、小沢さんや、小沢手法は嫌いだけれど小沢さんの考え方には賛成する、という政治家や、グループがいっぱいあります。民主党の一部を切り離しても、それらを糾合して政権取りを目指すなら、そのときは対立軸がはっきりした、二大政党が出来ると思います。しかし、政治家の思考、行動は不規則です。そのように理論通りに行かないのが、政治であり、権力闘争であり、国とり物語です。
・・それがある程度はっきりする、次のターニングポイントは、九月の自民党の総裁選挙とその後、ではないでしょうか。これからが政治の、一番面白いところです。頑張ります。
明朝の辻立ち7時20分菊池、8時大津。