老後の年金問題

2019年06月12日

 老後の年金問題については自分自身にも不安がありますが、現在は現職で仕事が忙しい毎日ですので、考えない、計算もしない、事にしています。このため、いくら年金が来るのか、人生100年として毎月いくらお金がかかるかなど、考えたこともありません。ただ、私のようにサラリーマン生活が短く、議員年金はすでに廃止されている、という身にあってかなり厳しいことだけは推測できます。
 そんな中で財務大臣の諮問機関である「金融審議会」の作業部会が、65歳の夫婦が30年生きるとして、年金を差し引いて月々5万円の赤字が出る。だから2000万円が不足する、という報告書が出ました。
 これに対して「自民党は100年安心年金と言ったじゃないか。嘘つきだ」と野党が一斉に批判しています。自民党でも昨日の政調審議会で、「表現は不適切だし、全く収入がない人も含めて平均値をとっているので現実離れしている。こういう報告書を出すべきではない」という趣旨の意見が相次ぎました。幹事長室も同様の意見だったようです。そして財務大臣は報告書の受け取りを拒否しました。
 しかし、野党が鬼の首を取ったように騒ぐのはおかしいことです。民主党政権の時も含め年金政策が完璧に実行されていたか、というとそうではありません。もともと、若年層が少なくなる中で、年金政策はかなり選択肢が狭められてきます。それをどうしていいくかは与野党批判合戦ではなく、みんなで考えていくことです。
 それにしても、政府の諮問機関は経済界の方が多く、様々な表現はストレートですので、時折このような政治問題化する問題表現が出て来ます。表現ぶりの注意が必要です。