出入国管理法改正案が衆議院通過

2018年11月28日

 昨日の衆議院本会議は終わったのが午後10時前でした。野党の執拗な引き延ばし作戦で私たち以上に国会の職員の方々や役所は大変でした。衆議院を通過したことで、舞台は参議院に移りますが、賢明で良識的な参議院はいたずらに引き延ばし作戦などしないと思います。
 今回の法律は、我が国が、外国人労働者をこれまで以上に受け入れるというものです。わが国のあらゆる職種で人手不足が深刻になり、このままでは日本経済が立ち行かなくなるためです。  
 気心の知れた日本人でなく、慣習も宗教も考え方も違う外国人を数多く受け入れるため、様々な摩擦が考えられます。それだけに慎重に判断して行くことは大切です。
 自民党の法務部会でこの問題を論議した時も大荒れでした。自民党では民族主義的な方々が結構おられ、「移民政策に繋がりけしからん」と声を上げました。国会に来て野党の昨日の主張は「理不尽な働き方を強いられる外国人労働者がかわいそうだ」と訴えていました。
 「移民はけしからん」「外国人労働者がかわいそう」。与野党これだけの開きがあるのです。国民一人一人が国家観や宗教観、社会観を持っています。国会議員も同様に自らの考えに沿ってそれぞれに主張します。これを一つ一つ取り上げて、結論を出したうえでスタートさせなくてはならないとしたら、結局何もできません。私たちが主張している通りに「走りながら改善する」しかないのです。
 これまで経験したことのない社会になります。九州の中山間地域にも、身近に外国の方が生活することになります。多様な社会に対応でき、それでいて日本の良さを残し外国の方に理解してもらう、という新たな努力が私たちに求められます。それが実現する時、新しいもう一つの我が国のスタイルが、また一つ加わることになります。