思い出

2006年03月15日

・・最近特に葬儀が多いことは先に書きました。その後益々増えています。通夜のはしご、葬儀のはしごも少なくありません。それだけに、葬儀や通夜で学ばされることも数多くあります。これも書きましたが、先にあった葬儀で亡くなられたおじいさんが孫に「さんぽれ」と遺言のようにいった話。さんぽれ、とは「仕事にほれろ、地域にほれろ、女房にほれろ」と後でお父さんがその言葉の意味を言って聞かせたこと、などはまさに私たちも学ぶべきことでした。
・・昨日の葬儀、菊池の清流が流れる地域の集落でした。お孫さんが、亡くなられたおばあさんに感謝の言葉を述べられました。
・・「おばあちゃんとの思い出で一番印象に残っているのは、家の前の川で遊んだことです。私のはいてるスカートが川の水に濡れようとすると、スカートをパンツに入れなんタイ、と必死に注意してくれました。そして川で遊んだ後はいつも家でソーメンを作ってくれました。それがとても美味しかった。いっぱいあるからもっと食べなんたい、と優しく言ってくれました」
・・そういうくだりが胸を打ちました。「夏の暑い日差」「集落に流れる清流での水遊び」「暑いなかのソーメン」「祖母の孫の向ける慈愛の目」「それを受け止める孫」。光景が目に浮かんできます。
・・こんな思い出を持っている子供と、持たない子供の心の豊かさの差は確実に出るように感じました。やはり自然や、肉親の愛情を直に受け止める環境。また他人のことをを思いやる気持ちは最も大切なこと。それは学校での生活と同時に、このような、地域での体験のなかで育まれるものである事を感じました。都会の子供達にもそのような機会をいかに多く作ってやることが出来るか、また田舎の子供達にも都会でしか体験できないことをいかに、体験させるか。人材育成のためのさまざまな試みをしていかなくてはいけないことを、お孫さんの、言葉は教えてくれました。
・・明朝の辻立ち7時半菊陽武蔵ヶ丘北交差点、8時国道57号光の森入口交差点。