スポーツ界のパワハラにやきもき
2018年08月30日
昨日から、テレビで体操協会のパワハラや暴力事件について、当の体操選手と体操協会の言い分の食い違いなどが繰り返し報道されています。私も高校時代は機械体操部。指導を受けた先生はローマオリンピックのメダリスト小野喬選手と日体大体操部で同僚であり、体操協会の塚原副会長や協会幹部の具志堅幸司氏らはあこがれの選手でしたので、どうなることかと気をもんでいます。
多分クラブチームの争いや強化選手の選考線引きを巡る問題が、協会の内紛にも発展しているのだと思います。私は熊本県のホッケー協会の会長もしていますが、全日本ホッケー協会も数年前に分裂し、当時の会長が解任されました。それは会長が経営する企業の選手を優遇して全日本チームの強化選手を選抜し、本当にうまい選手がジャパンに入らなかったことから来る「事件」でした。その影響は今もくすぶっているようです。オリンピック・パラリンピックが近づき、日の丸を背負う選手選考になるとこのような問題が出てきます。
陸上や格闘技やバトミントンなどお互いが競い合って勝ち負けが決まるスポーツなら、選抜の公明正大さは、ある程度保たれますが、体操などは審査委員の点数によって順位が決まるスポーツです。それだけにギリギリのところになると選抜などの線引きは難しくなります。今回の騒動は体操界には、かなり尾を引くことになるでしょう。
オリンピックパラリンピックを目指してそれぞれのスポーツ種目が強化を図っています。これまでは自由にモノが言えなかった体育会系ですが、これからは様々な課題が浮き彫りになってくることになると思います。
勝ち負けを競うのはスポーツだけではありませんが、人生をかけて鎬(しのぎ)を削るだけに、内部の争いも熱くなってくるのは当然です。いかに公明正大にして本当に選手の才能や技量を伸ばしていくか、同時にこれまで改善が進まなかったスポーツ界にどれが本物の改善策かを問いかける試金石が東京オリ・パラでもあります。