バーチャルリアリティー
2006年02月24日
フィギュアーの荒川選手おめでとうございます。そして日本の三人娘それぞれお疲れ様でした。世論と言うのは勝手なもので、都合のいいように流れます。最後は大変なプレッシャーだったと思います。本当にこれがプロ意識と思いました。
しかし、オリンピックのメダルに対する思惑はずれ。また、民主党永田議員のメール追求問題。そのほか耐震偽装問題、BSE問題などみんな、心構えが甘い。何故だろう、と思ってみました。ネットですぐ何でも解消する。国際競争といいながら実際は内向きに、自分をかわいがる方向へ進んでいる、などがあると思いますが、最大の要因は全体が「仮想現実」(バーチャルリアリティー)の世界へ入り込んでいるからではないか、と感じました。
空想と現実のハザマが分からなくなってしまう。これはネットやそのゲーム感覚で育った人が陥りやすい傾向です。
気持ちはゲームのようにうまくいこうとするが、現実はそうはいかない。現実の厳しさを知らない世代に見られると言われます。まさに、経済も政治も社会的事件もそんな方向に進んでいる気がします。
永田議員のメール問題。まさに頭の中には「これで自民党は混乱する。そして幹事長も政治的責任を足らざるを得なくなる」と次の舞台が、次々と、頭の中で仮想として浮かび上がっていたことと思います。その根拠が一つのメールだった。このメールをかたくなに信じ込んだ。そこが大きな落とし穴でした。何を信じるか、信じるためにはどんな綿密な調査や苦労が必要か、一つの真実を追究することがいかに根気とさまざまな努力が必要か。これは新聞記者のとき叩き込まれました。
新聞記事を書くときだけではありません。教育も健康づくりも、食事もインスタントでは本物は生まれないということではないでしょうか。
「仮想」の世界と「現実」の世界をしっかり区別して立ち向かうことが大切だと思います。もちろん大きな目標は大切です。荒川選手が金メダルを取ったように、仮想でなく目標に向かって大変な努力をすること、これを怠ってはいけないと感じました。
「ローマは一日にして成らず」「継続は力なり」。先人は良いことを言っています。パフォーマンスでなく本物を目指して頑張ります。