TPP協定衆議院を通過
2016年11月11日
昨日は衆議院本会議で野党提出の山本有二農林水産大臣不信任案を否決した後、環太平洋パ-トナーシップ協定関連法案(TPP)を賛成多数で可決しました。野党の民進党、共産党は反対の討論を述べて、採決時には民進党だけ本会議場を退席しました。共産党は残って反対しました。賛成したのは自民、公明、日本維新の3党です。
民進党はいつもの癖です。自分が気に入らないと本会議場を退席する。反対するなら共産党のように本会議場で堂々と反対すればいいのにどうもその考え方が分かりません。
熊本のテレビ局から「トランプ氏が新大統領に決定しTPPに反対すると公約し、TPPは不成立になることが確実視されている中でなぜあえて採決するのか」と言う電話インタビューがありましたのでこれまでの流れと我が国の姿勢を回答しました。
もともとこのTPPは民主党政権時の平成22年、菅総理が所信表明で打ち上げました。そして野田総理の時に事前交渉に参加をし、自民党の安倍総理になって「例外なき関税は行なわない」という約束をオバマ大統領から取り付けて参加表明をしました。
そして甘利、フロマンの交渉代表団による3年にわたる激しい交渉の結果昨年10月に大筋合意をしました。
合意の中身はコメや牛肉・豚肉、乳製品を守るための別枠輸入設定や関税が期限付きですが掛けられています。その期限の中で国内対策を充実していけば日本の農業が疲弊していくことにはならない、という我々の考え方になっています。
現在トランプ氏やアメリカのTPP反対勢力が主張しているのは、この協定はアメリカに不利である。だから脱退する、というものです。ですからいつかはもっと有利な形で交渉を求めてくることが考えられます。その交渉を拒否するためにも、今回の合意内容がすべてであるというメッセージをアメリカに伝えておかなくてはなりません。そのためにも衆参両議院で可決しておかなくてはならないものです。
農家の皆さんをはじめ多くの方々のご理解をいただきたいと思います。
大きな課題が私の手元を離れました。あとは生乳の流通に関する提言がきょう、規制改革推進会議から提言されます。既存の酪農指定団体にとっては厳しいものになりそうです。自民党の酪農問題プロジェクトの座長としてどう押し返していくか答えを出さなくてはなりません。更なる難題に挑んでいきます。