頑張る北海道酪農

2016年10月03日

 土曜、日曜日と北海道の酪農地帯である、十勝、釧路・根室地域に行き、各酪農家また団体や農協長さんたちと意見交換をしてきました。
 一番感じたのは、農協系統の指定団体に出荷している酪農家も系統以外に生乳を出荷している農家も本当に必死で、酪農専業でやっていらっしゃるという事です。50ha、100ha以上の牧草畑を持ち、100頭から1000頭規模の搾乳牛を飼育しながら、ある方は家族経営で、一方では集団の法人経営でそれぞれに試行錯誤をしていらっしゃる姿が印象的でした。
 酪農の投資は少なくとも億円単位が必要です。それには国の補助が欠かせません。多くの借金を背負いながら、効果的な飼料づくり、労働コストの低減、搾乳の労働負担減、糞尿の堆肥化とその処理方法など全てを計算しながら、いかに、やりがいを持ちながら酪農が出来るかを考えておられる様子を身近に感じました。
 私たちがスーパーなどで何気なく手に取る牛乳やチーズなどは、これらの方々の毎日の苦労と試行錯誤と将来展望の上に成り立っている、ということを忘れてはなりません。
 10月の北海道は意外と寒くはありませんでしたが、これから厳しい冬がやってきます。九州などでは考えられない厳しい中の作業が続きます。酪農に人生を懸け、年間を通して働いていく北海道の専業農家の強さと真剣さを見ました。
 今週末は関東の酪農家の視察です。北海道とはまた違った酪農形態や経営方針が聞かれると思います。酪農の将来について改革案11月の取りまとめに向けて頑張りますが、減少の一途をたどる酪農経営体に少しでも歯止めがかかり、就農者が増えるような対応策を考えていきたいと思います。