東京と地方、連携の時代に

2016年07月13日

 東京都知事選挙に主な候補者4人が名乗りを上げ、連日報道されています。みんなそれぞれに見識のある方々ばかりで活発な政策論争を期待いたします。
 その中で私が一番重視するのは「東京と地方の連携がなくてはこれからの日本は立ち行かない」ということです。
 まずやっぱり東京は巨大過ぎます。日本を引っ張る首都として当然と思われるかもしれませんが、熊本地震を経験した身としては、あまりにも集中した人口や機能は大災害があれば確実に大混乱に陥ります。全ての分野で、全国のどこかにバックアップ機能が必要です。今のままでは首都直下型地震に対応できません。
 東京は住みやすくて便利です。知的なものも一杯あり人生を謳歌するには最高のところだと思います。しかし全ての都民がそのような一生を送られるかというとそうではありません。東京の高齢化が進めばこの後どうなるのか、火を見るより明らかです。地方や田舎の良さも壮年の時代までに十分に知っていただき、いつでも東京と地方を往復出来る環境を整えることも大切です。
 人材は今、東京から出ています。それは東京の教育が最も先端的であるからです。子供たちの30パーセントが中学校から私立に行って、様々な分野に取り組むというこの教育の熱心さはずば抜けています。しかし、非常時の際に本当に必要な人材がそういう教育を受けた人材で対応できるのか、というとそうではありません。私は大学時代に東京生まれの東京育ちの人間のもろさを知って、そのひ弱さをサークル活動やイベントの実行、その他の学生活動の中で体験してきました。色々な人間関係に対応でき、将来を見据えられる能力はある程度雑多な中でたくましく育ち、自然との共生を体で経験していなくては出来るものではありません。地方での教育が必要です。
 それらを考えると、今回の都知事選挙、増田寛也氏は良く出馬してくれたと思います。増田さんは地方自治をこれまで実践してきたのと同時に、国土交通省出身で都市政策にも詳しい。まさにこれからの、東京都と日本のあり方を考えるならうってつけの候補者です。自民党の推薦でなくとも増田氏が最適人と確信します。