観光資源
2005年12月10日
東京から大切なお客さんを招きました。9,10の両日です。黒川温泉に一泊してもらうことにしました。あと、熊本空港に着いた後、黒川温泉までどういいうコースをとって、何を見せ、何を食べさせるか事務所で考えました。結局、白川水源、豆腐料理、阿蘇山上そして黒川温泉入りということにしました。
親子三人のお客さんです。阿蘇の風景、料理、水のおいしさ、黒川温泉の良さなど大変喜ばれて、次の長崎ハウステンボスに向かわれました。事務所でハウステンボスまで送っていきましたが、熊本の旅に満足されたようです。
しかし、私は何かが足りないと思いました。よく考えてみると、それは「歴史的遺産」ではないかと。確かに熊本城や水前寺公園などの名所はあります。しかし、いわゆる、歴史の舞台になったところがありません。京都、東京、神奈川など東海道沿線、また仙台、岩手、瀬戸内海など奈良時代から江戸までそれぞれに、幕府や戦いや歴史的事件の舞台となり、そのいわれや背景を思い起こしながら歴史の舞台に立ち当時をしのぶという観光が出来ます。九州、山口も福岡、長崎、鹿児島、佐賀と明治維新あるいは、遠く平安時代や鎌倉の元寇、またそれ以前に立ち返ることが出来ます。しかし、熊本は西南の役の田原坂はあるもののもう一つ、そのストーリーが描けていません。
このため、観光はどうしても自然、食べ物、温泉などになってしまいます。歴史の舞台を今から創るのは難しいことですが、やはり日本の歴史に参加したというストーリーが欲しいところだ、と感じました。特にこれから団塊の世代が観光に向かうとき、食べ物や、風景はもうその多くを体験しています。やはり、歴史という、人間にとって最も興味のある、知的観光が求められる時代であろうと思った次第でーす。