官邸とのせめぎあいが始まる

2015年10月15日

 TPP大筋合意、それに伴う輸入増、このための対策としての規制緩和、更に消費税の引き上げに伴う軽減税率の導入、また地方創生や一億総活躍社会など次々に、本来の自民党の路線とは違う政策が官邸から打ち出されています。これにどう対応するか自民党の力と知恵が問われることになります。
 TPP合意は確実に農家農村の姿を変えざるを得ません。しかし、変えていけないものもあります。それを守らなくてはなりません。そのための守りの政策が必要ですが、官邸から出てくる言葉は「攻めの農業」。「守り」を固めて攻めの政策に入らなければ本末転倒や砂上の楼閣になってしまいます。
 地方創生や一億総活躍社会は地域再生の成功事例を作ること、そのためには規制緩和をしてこれまで出来なかったことに挑戦する、そして成功事例を横展開する、という考え方、また一億総は移住がメインになると思いますが地方の受け皿となる雇用をどうつくり上げていくか、地方創生と似たような課題に直面します。
 そんな中で、キーワードは「後継者が出来る」ということだと思います。農業だって、地方への移住だって後継者が帰ってくるのがいちばんの早道。そのための政策がどうあるべきか、からスターしなくてはなりません。
 ちなみに、「公務員にしたい」「全国や地方の優良企業に就職したい、させたい」。これらは生活の保障と安定が確実なことから親や本人が考えます。であるなら農業も生活の安定をまず考えること。所得補償や収入保険、経営安定対策をまず考えてから攻めの農業にはいっていかなくてはならないと考えます。官邸との財源と政策の攻防が始まります。