阿蘇山の噴火に思う
2015年09月15日
阿蘇・中岳が噴火をしました。今回は噴煙の高さが2000メートル級です。農産物や観光などへの被害が心配です。
しかし昨日の各マスコミの報道振りはやや大げさです。何回も何回もいかにも阿蘇全体が危険なような報道です。しかも、茨城県常総市の鬼怒川堤防の決壊と同じトーンでの報道がされていました。これは事実に反します。
地元から言わせれば、阿蘇はいつも噴煙を上げています。いつもは白い噴煙でおとなしいものですが、時折黒い噴煙を上げます。そして噴煙の高さが1000メートルになったりして降灰の被害も農作物を中心に出ます。しかし、火口から5キロ以内に住家はありません。阿蘇の恐ろしさは地元がいちばん知っていますし、阿蘇と共に1000年以上暮らしてきたのですから、どのレベルからが注意しなくてはならないかは地元住民がいちばん知っています。
それなのに気象庁が警戒情報を発表すると、さも一触即発のようにテレビは報道し不安を煽り立てます。しかし実態は違います。
その過剰な報道によって、いかに風評被害が起きるかを考えて欲しい。ホテル旅館のキャンセルやキャベツなど秋の野菜の下落、紅葉の観光シーズンの観光客減少などなど。もちろん人命が一番大切です。しかし、必要以上にセンセーショナルに報道するのはいかがなものか。この後阿蘇がどのような活動をしていくのか。ここがいちばん肝心なところです。