映画・日本のいちばん長い日

2015年07月28日

 昨日は映画議員連盟で8月8日に封切りされる「日本のいちばん長い日」(原田眞人監督)を憲政記念館で見ました。
 太平洋戦争3年5ヶ月、敗色濃くなった昭和20年4月、昭和天皇から最も信頼を得ていた鈴木貫太郎が総理になり、終戦処理を手がけるところから映画は始まります。7月には無条件降伏を米英中が要求、いわゆるポツダム宣言です。この要求を呑むかどうかで8月15日ぎりぎりまで、陸軍、海軍、内閣、天皇の葛藤が続きます。論議が続く中で広島、長崎に原爆が落とされ、ソ連が参戦してきます。日本が絶体絶命に追い込まれた中で、それぞれの立場で日本を思う苦悩の日々を描いた映画です。
 昭和42年にも同じ映画が岡本喜八監督の手でつくられています。戦争継続、本土決戦に燃える陸軍将校が、最後の最後まで宮中でクーデターを起こし玉音放送を取り戻そうとします。しかし失敗。
 結局、陸軍大臣・阿南惟幾(あなみこれちか)は陸軍600万人の責任を取り「一死、大罪を謝す」という有名な遺書を残し切腹自殺、クーデターを決起した畑中健二陸軍少佐ら数人は自決。玉音放送は無事8月15日の正午に流れます。
 戦争がなぜ始まったか、日中戦争はなぜ止められなかったのか、日米戦争に走らなくてはならなかったのはなぜか、昭和天皇の意に反して日独伊の3国同盟はなぜ締結されたか・・・。日本の歴史、戦争の歴史の中で私たちが最も学習しなくてはならない部分です。
 参議院で審議が始まった「平和安全法制」も歴史の教訓をしっかりと抑えて審議しなくてはなりません。戦争と歴史を学ぶことは一番重要です。