自治体裁量の重要さ
2014年05月09日
昨日は熊本県庁にとんぼ返りの出張。鳥インフルエンザの終息宣言に伴う、今後の対応についての知事、小里農林水産政務官と私の検討会でした。
今回の鳥インフルエンザが、熊本の発生2箇所に封じ込め出来たのは初動の速さ、そして自衛隊や建設業協会、自治体、国土交通省など各団体の連携と協力でした。そのような体制が出来たことに対して政務官からねぎらいと賞賛の挨拶がありました。
しかし今後検討すべき点として、発生当初鳥インフルエンザかどうかが疑わしい時点から知事が先頭に立って、各団体職員に出動命令を出していたために、一気に鶏の殺処分と埋却が出来たのですが、もしこれを逡巡して国の鑑定結果が出るまで待ってたらこうも早くは処理は出来なかっただろう、ということです。ということは現場の最前線に立つ自治体の裁量と判断がいかに物事の成否を左右するか、ということです。その裁量を自治体に任せる、国としての財政的、制度的な保障が必要ということでした。
自治体は、もしこれが鳥インフルエンザでなく、空振りに終わったときの、後の財政的な自己負担や各界からの批判を恐れ、初動の決断がなかなか出来ないということ。
であるなら最前線における初動は全て任せる、という権限の移譲が大切です。これは今回に限ったことでなく争いや紛争、各種事件の処理に対しても必要なことです。
現場を信頼しきれないと、思わぬ結果になってしまうというのが今回の最大の教訓でした。