謙虚不可忘

2013年06月18日

 雨が降らないので各地で雨乞いの行事が行われています。良い事です。雨は気圧や前線の影響で降る降らないは科学的に解明できる。それが分かっていても天を敬い神に祈る、ということは人間の謙虚さを表すもので、各地で行うべきだし、子供たちにもその謙虚さを教えるべきと考えます。
 今、北アイルランドでG8サミットが開かれています。アベノミクスの説明、シリアでの紛争解決、自由経済の行き過ぎによる税逃れへの対策など、現在の世界を取り巻く情勢に対して、いわゆる先進各国首脳が論議をしています。しかし、それでも解決が難しい問題ばかりです。根本は経済の仕組みの行き過ぎや人間のおごり、宗教に関する考え方の違いなど様々です。科学や経済の論理や政治の論理だけで解決出来る分野は限られています。
 世阿弥は「初心不可忘(しょしんわすれるべからず)」と言いました。その伝を借れば人間の「謙虚不可忘」が今一番大切な時です。