耕作放棄地の対策

2013年05月15日

 農業従事者の高齢化とともに耕作放棄地が増えています。分かっているだけで、日本の農地面積400万haのうち40万ha、約1割が耕作放棄地です。これをどう対策を立てるか重大な問題です。
 昨日はその勉強会がありました。つくり手がいないんですから手の打ちようがありません。「放って置くか」「市町村や農協など公的団体が耕作もしくは草刈でもしておくか」「大規模農家に委託して耕作してもらうか」「企業に委託するか」などの方法しかありません。
 昨日は企業と連携して耕作放棄地を活用した実践者の話を聴きました。企業の社会貢献をイメージするための契約を結び、社員も定期的に田植えをしたり稲刈りをしたりして労働力となり、社員食堂などでその米を使うという手法です。数社と契約されていて収益も相当なものでした。
 しかしそれにはいくつかの条件があります。やはり都会に近いこと。現場と企業を結びつけるしっかりした人材がいること、色々な工夫を次々生み出す知恵者がいること、などです。
 そうするとどうしても地域的には限られてきます。
 国の政策で今後色々な制度設計は出来るけれど、全体的な耕作放棄地対策として政策、予算化するのはなかなか難しい。
 しかし、自動車業界などは1兆円や数千億円の黒字を出している。このお金を何とか地方対策としてもってこれないものでしょうか。