政界引退相次ぐ

2012年10月16日

 このところ政界からの引退を表明する自民党大物が相次いでいます。武部勤、福田康夫、中川秀直、田野瀬良太郎、山崎拓の各先生が表明されました。この後大物が何人かまた表明されそうです。
 気になるのは後継者が山崎先生を除いて息子さんであること。自民党の2世、3世という批判がまた増えそうです。
 それでも息子に、というのはやはり、自分がなし得なかったことを自分の血を引くものに成し遂げてもらいたい、という思いからでしょうか。もちろん後継者は親父の秘書をやっていたり、地元で事実上の選挙を仕切っていた方々ばかりで政治には既に半分足を踏み入れておられる方ばかりで、優秀な人材のようですが、どうも私のような「たたき上げ」には不可解です。
 選挙地盤を譲り受ける訳ですし、後援会が「息子さんを」と望んだところも多いと聴きますので、選挙は強いと思いますが、政治家の醍醐味は、自分が政治を志し、同じ考えを持った方々と寝食をともにして、苦労も感動も一緒に体験して、いつの間にか同志的つながりをつくり、それが政治のエネルギー源となって国や地域を動かしていく、また同志の様々な悩みがそのまま政策となっていく、という過程を取ることが政治に携わっているものとしても一番やりがいがあるし楽しい訳ですが、この最も大切なつくり上げる部分の過程を省く訳ですので、楽しみもやりがいも半減すると思うんですが、また私たちには分からない別の使命感があるのかもしれません。
 とにかく世代交代はまず歓迎します。しかしベテランの知恵も必要な局面ですので、みんなで知恵と汗を出していきましょう。