気が遠くなるような原発事故処理

2012年04月24日

 日曜日から月曜日にかけて、福島県の双葉郡に行ってきました。東京電力福島第一発電所事故の警戒区域内です。私たちが最初に向かったのは広野町。住民の帰宅は許された地域ですが、ほとんど帰っておられません。町はひっそりとして、除染作業が行われていました。
 除染作業は一軒一軒、クレーン車から水圧で水を吹きかけたり、機械が入らない地域は足場を組んで、洗い落とすという素朴な作業です。家屋だけではありません。庭の表土をはいだり、家の周りの落ち葉や、木々を切ったりする作業が続きます。それも一軒一軒承諾をとっての作業だそうです。気が遠くなるような毎日のようです。しかし粘り強くやり、今年の夏には広野町の除染は終えたい、ということでした。
 町長さんともお会いしましたが、国の無策ぶりに怒りをぶちまけておられました。確かに予算はついているが地域の使い勝手のいいように出来ていない。政権政党の国会議員に言っても空返事だけで何にも反応が返ってこない。不満たらたらでした。
 更に原子力発電所の、復旧作業に当たる職員の方々の拠点も見ましたが、一日3000人の作業班が入っていますが、なかなか思うようにはかどらないようです。
 改めて原子力事故によって引き起こされた放射能汚染の深刻さ、重大さを思い知らされました。このあと何日かかるか、いくらの予算が投入されなければならないか想像もつきません。