年度末の国会

2011年03月18日

 国会は年度末を迎えます。5年とか10年で法律の期限を切って、税金を免除することなどの措置が、この3月31日で期限が切れるものが一杯あります。いわゆる「租税特別措置」というものです。例えば新潟の中越地震のとき被災された方が家を改築再建されたときに固定資産税を免除するという特例措置がありますが、この3月31日で切れます。
 本来ならこの延長措置を政府は早く国会に予算とともに提出して、審議した上で国会を通過させておかなくてはいけませんでした。しかし、とにかく予算だけを提出して、予算の収入の増減を裏付ける法律を提出していません。このため、このまま行けば、被災された方々に来年度から固定資産税がかけられることになります。このため、増税にはならないようにしなければいけませんので、「つなぎ法案」といって、3ヶ月間だけ延長して、今のままの措置にしておく手続きを国会で取らなければいけません。本来なら政府・与党がやらなくてはいけないのですが、結局、野党自民党・公明党が国民生活混乱回避のための法律を提出することになり、責任者による協議が、昨日夕方ありました。
 私は総務省関係の税制が担当ですので、「法人住民税」や「不動産取得税」「固定資産税」「事業所税」などの地方税を担当します。その特別措置の税だけでも60本ほどあります。これに国税分が加わります。国税はもっと多くなりますので、全体で150本くらいになるのではないでしょうか。自民党政調会長室で、今後の進め方も含めて作業をしました。
 政府・与党がいかに国会に慣れていないか。いかに国民生活全体に目が向いていないか、の現れです。地震の被災者対策をする一方で、このような混乱回避のための措置もとらなくてはいけないんですが、目先に追われています。しかし、その地震対策の指揮命令系統さえ、うまく作動していません。今後が思いやられますが、このように協力は地道にしていかなくてはなりません。