乱の予感
2010年11月05日
民主党が割れそうな気配になってきました。原因はやはり小沢さんです。昨日本会議場で岡田幹事長が小沢さんにお願いして、会談となりました。本会議場でわざわざ小沢さんの席まで行って「お願いします」と言わなくてはならないところが異常です。
「国会で説明して欲しい」という岡田さんに対してかたくなにこれを拒む小沢さん。既に腹を固めているか、それとも条件闘争に持ち込もうとしているのかどちらかです。どっちにしてもここまでくれば事実上の分裂状態です。しかも参議院会長の輿石さんが「説明の必要はない」と言えば、黄門様でお馴染みの渡邊恒三さんは「出て行ってもらって結構」とも言いました。両応援団の対立の根は深い。
田中角栄さんのときは田中さんが無所属となり田中軍団は残り、その後軍団は竹下登さんらを中心に「経世会」を結成し、田中さんは事実上政界への影響力を無くしていきました。しかし、自民党では現在「平成研究会」となって旧田中派が存続しています。
民主党もそうなっていくのか。小沢さんが無所属になり、「経世会」のような小沢軍団を結成して民主党の中で勢力を保っていくのか、それとも民主党の分裂になっていくのか、目が離せません。
あの当時と違うのは、あのころは田中派にあらずんば自民党にあらず、と言うほどの権勢があった。しかし小沢さんにはそれほどの力はありません。さらに自民党の政権はゆるぎないものでしたので、自民党内で経世会が誕生した。今の民主党の政権はいつ崩れるか分からない。また竹下さんだけでなく、橋本龍太郎、小渕恵三、小沢一郎など田中さんに代わる七奉行といわれる若い人たちがいましたが、今は小沢さんに代わる人物はいません。さらに自民党という強烈な野党が控えています。状況は違います。
昨日の代表質問で自民党の伊吹文明先生はこう言われました。「小沢元代表の主張を立てれば国が滅び、菅総理の路線を採れば民主主義・選挙の原点が崩れてしまう」。
民主党。最後は菅さんの腹のくくりようです。しかし忘れてならないのが莫大な資金を提供している事実上のオーナー鳩山さんにもどれほどの覚悟があるか、です。私たちは地道に今の補正予算などに対する対案をつくっていきます。