教育の重要さ
2010年03月04日
昨日は今回の公立高校授業料の無償化の実施に伴い、各種、専修学校をどの範囲まで入れるかという判断材料のために「東京横浜独逸学園」「世田谷区医師会立看護高等専修学校」「東京朝鮮中高級学校」を文部科学委員会(田中眞紀子委員長)20人で視察しました。
特に朝鮮学校の視察は委員会としては初めてですし、これまで学校の授業内容などがあまり分かっていない学校でありましたのでマスコミ等の注目を集め、学校には報道各社が多数詰め掛けていました。
朝鮮学校は、現在、在日の韓国、朝鮮の3世4世が通っています。ほぼ全員が日本生まれですので小学校に入るまでは日本語しか話せません。小学校で朝鮮語を教わり、3・4年生ころにはすっかり話せるようになるそうです。もちろん日本の小学校中学校に通わせる親も多いのですが、民族の誇りを持って教育を受させたいと思う保護者は、この学校に通わせます。私たちが視察した学校は中級部164人、高級部563人の727人。同じ学校がこのほか全国に10校あります。高校にあたる高級部は朝鮮籍、韓国籍が半々。父母のどちらかが日本人で日本国籍の生徒も3・6パーセントだそうです。
授業は全て朝鮮語。活発な授業が行われていました。生徒たちはみんな明るく、必至に勉強しており、一方で民族意識もハングリー精神もおおせいで日本の高校生より自意識もしっかりしていると受け止めました。
教育と政治は別。子供たちに日本と北朝鮮の問題を絡ませるべきでない、という意見の一方で、やはり日本の税金が使われる以上(もちろん生徒の保護者の方も納税されていますが)、そこでどんな教育が行われているかは気になるところです。
わずかばかりの時間でそれを知ることは難しいのですが、雰囲気は掴み取ることが出来ました。生徒や先生、保護者と私たちの意見交換もありました。生徒たちの何人かは「卒業したら朝鮮大学に入り、同胞のために働きたい。それが日本のために働くことにもなる」と発言していました。
教育の大切さ、人格や人生に与えるものの大きさを肌で感じました。