新潟県弥彦村の矜持

2010年02月12日

 昨日は新潟県弥彦村に行きました。弥彦村は弥彦神社(正式には、いやひこじんじゃ)という新潟県の一の宮があるところで、建国記念の日にはみんなで弥彦神社に参拝して、小学生も含めて日の丸行進や演奏会をやります。その一環として自民党本部から一人議員を呼んで記念講演をする、というのが恒例となっており、現在自民党の宗教・団体担当の私が、派遣となった次第です。

 「MAXとき」という上越新幹線、初めて乗りました。群馬県を過ぎて、新潟県との境である清水トンネルを抜けると突然の銀世界です。川端康成の「雪国」の舞台。改めて「トンネルを抜けるとそこは・・」が臨場感を持ってよみがえってきます。

 弥彦村の入り口には大鳥居がありました。神社は本当に大きく立派なつくりです。そして村民の方々の建国を祝う行列は、神社から文化会館まで続き、そこで小学生による吹奏楽の演奏会、そして式典、私の講演となります。実行委員長は大谷良孝村長さん。若くてバイタリティーあふれる方です。

 私は、自分の生まれ育った熊本の集落を説明しながら、日本の社会の最小単位である「集落」の持つ機能をこれからいかに生かすかが大切。そこに「教育」も「福祉」「産業」もある。江戸から明治、昭和の戦前・戦後、そして自民党政権から民主党政権と国の支配者が変わっても、集落の姿と機能は変わらない。したたかに庶民は生活空間を集落に作り出し、何百年という時代を生きぬ来ている、だからこのような村の行事や集落のおきて、風習や神に対する敬いも頑固なまでに続けていくことが大切。今日参加した子供たちもあと十数年か経って、自分を育てた地域に誇りを感じるようになるだろう。私たちはより小さいものを大切にしていきたい、という趣旨の話をさせていただきました。

 しかし私が講演するまでもなく、この弥彦村はそれを実践されている、それは弥彦神社とともにこれまで数百年生きてきた「村民の矜持(きょうじ)」だろうと感じました。

 村長さんが、今日は雪も多い、今夜泊まって私と雪見酒でも飲んで、明日帰ればいいではないですか、と言われ、「はい、そうします」と言葉が出かかったんですが、明日の国会のことも考えやっとの思いで、楽しそうな夜のひと時の誘惑を振り払い、いずれ必ずお邪魔しますから、と帰京しました。ほんとに立派な村です。暇が出来たらまた行きます。