自民党は立ち直れる

2009年12月03日

 今日は「政権構想会議」というのが自民党本部でありました。これからの自民党をどうするのか。党の方針をどうまとめるかなどを現職議員、前議員で話し合うものです。現職、前議員100人ほどが参加しました。

 舛添前厚生労働大臣が政党の理念を教科書のように書き記し、それに沿って意見を求められました。なぜ自民党が負けたのか、今の自民党はどんな状態なのか。今後どういう理念を掲げるべきか。など多方面に渡って意見が出されました。さすがに党名を変えるというのは全員反対。

 自民党の持っている良いイメージ、悪いイメージ。何が足りないのか。誰に対して訴えていかなくてはならないのか。政策をどう訴えなくてはいけないか。など51人が意見を出し合いました。ちなみに座長は伊吹文明先生、司会と取りまとめは河野太郎先生。新人もベテランも、落選されて選挙区で一生懸命にがんばっている方も思いのたけをぶちまけました。

 私も手を挙げて発言。「民主党は確かに政策に無理があり、支持率も落ちている。しかしその受け皿に自民党がなっていない。国民は自民党が復活すれば、また既存団体の既得権益確保のために族議員が跋扈する、と思っている。そこでこのことを払拭しなくてはいけない。そのためには団体の幹部だけでなく、若者も含め幅広く政策について、虚心坦懐に話し合うことだ。農協も建設団体も医師会もいろいろな方がおられる。幅広い論議を行い自民党の政策を立て直すことから始めてほしい」と述べました。

 発言時間は1分と定められていますので早口でしゃべったところです。いい意見が一杯出ました。最初から意見に耳を傾けていた、森元総理が最後になって発言されました。「いろいろあれしたらいいと論議しているが、選挙が終わってもう3ヶ月になる。自民党の広報誌は変わったか。谷垣総裁のポスターは希望を与えるポスターか。足元から変えていかなくてはいけない。明治期、新政府になって富国強兵、というスローガンを掲げた。国民が追い求めようとすることと政府の方針が一致していた。戦後は富国だけを追い求めてきた。そして壁に当たった。民主党はそれを政権交代という4文字で、国民の思いと民主党の方針を一致させた。そして政権交代を実現させた。今、新たに国民が追い求めようとするもの、これから日本が追いかけるものを自民党がつくることだ。それを分かりやすい4文字で表すことだ」と言われました。

 みんな黙っていました。そうだ追い求めるものをもっと端的に示さなくてはいけない。そんな空気が広がりました。さすがにダテに永年政治家をやられているわけではない、みんなそう思ったはずです。半数以上が発言しましたので、みんなこのような会をさらに開くべきと意を強くして閉幕しました。

 惜しむらくはこの論議が非公開で行われたということです。私が近くの議員にこんなすばらしい議論、そして意見が出るんだから公開でやるべきだったよな、と言うとみんなが「そう思う」とうなずきました。肝心のところでまだ、以前の自民党の姿があります。しかし、徐々に自信を取り戻しています。